4話 大気圏突入
「人類のこまったちゃんたちは、惑星ヌードルに降下するみたいですよ」
スタージョンの声に、アヤカは、
「だろうな・・・しかし、惑星ヌードルに何かあるのか?」
「まさか、あの人類ですよ」
巨大な惑星ヌードルが、近づいて来た。
巨大な人型兵器ケントリアに乗っているのに、自分が小さく思えてくる。
惑星ヌードルは、激しい活火山の惑星で、機械のアンドロイドと言え、リスクがあり過ぎて、いまだ正確な地形すら解らない。
何より地形が良く変わるのだ。
「大気圏突入後、人類を確保する」
アヤカは命じた。
☆彡
「何が見えるの?」
沙羅の問いに参謀兵は「ちょっと待って下さい」と手で伝えた。
参謀兵は何かを見ていると言うより、何かを感じていると言った感じで、惑星ヌードルを直視していた。
非公開な傍受機構を備えているのかも知れない。
「明らかに人型兵器が包囲してるよ」
錬の言葉に沙羅もモニターを眺めた。
人型兵器のスピードは、余裕でこの宇宙船より速いのが明らかに解った。
「もう少しで大気圏に入ります」
参謀兵の機械的な声がした後、人間的な声で沙羅が言った。
「あっちも大気圏突入態勢に入ったみたい」
ブリッジのモニターに、ノイズが混じり始めた。
大気圏に突入したのだろう。
「大丈夫です。大気圏突入中は、あちらも手を出してきませんから」
参謀兵の言葉に、沙羅と錬はすこしだけ安心した。
しかし大気圏突入時独特の圧はあった。
そんな中、知佳は、大気圏突入の舞を踊っていた。
モニターのノイズの向こう側で、追手のケントリアとЮ十の熱気を帯びた機体が映っていた。
つづく