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『遠い星の話』  作者: 五木史人
11章 ファンファーレが鳴る中
210/251

8話 ここは、ひたすら、しあわせ。

背後から何らかの飛行物体が接近している!

知佳の戦闘民族の直感が、それを告げていた。


すぐに戦闘態勢に入った知佳のこん棒が、空を斬った。

「戦闘ドローンか?」


機械ネズミのアルバムさんが操る無駄に高性能なドローンのペガサス号は、振り回されたこん棒を、素早く避けた。


「ちっ」

悔しがる知佳を横目に、機械ネズミはにやけながら、

「ようこそ人類の皆さん、わたくしがこの惑星の総司令官、機械ネズミのアルバムでございます」

そう機械ネズミが言ったもんだから、知佳は二回目の攻撃をする事が出来なかった。

しかたなく、言葉で攻撃した。

「ネズミのくせに総司令官?」

「そりゃ猫になりたい奴らに、組織を動かせませんでしょう?」



管制室のモニターに、沙羅たちが乗ってきた宇宙船が映し出されていた。

そして機械猫たちに拘束されている錬と子ども達が、映った。


「ちょっと!なんで錬が拘束されてるの?」

沙羅は総司令官の機械ネズミに聞いた。


可愛らしい機械ネズミは、

「猫だからです」

「ん?」

「うーん、猫たちの気まぐれじゃないでしょうか。

一応、交渉するように指示はしていたのですが」


機械ネズミはそう答えると、黒電話のような受話器を取ると、

「猫の皆さん、人類は味方と言ったでしょう。すぐに、拘束を解いてください!」


管制室のスピーカーから、機械猫たちの声が流れた。

「そんな事言ったか?」

「さあ、どうだろう」

「猫が鼠の言う事を聞く訳ないだろ」

「そもそも、なんで鼠が、総司令官なんだよ!」


収集が着かなくなりそうなので、白虎のバイカルが、小声で何かを言った。

『・・・』


何を言ったのか解らなかったが、機械猫たちは沈黙した。

機械の猫は、機械の虎の言う事は聞くらしい。




そんな事が起きてる中、沙羅の胸に抱かれたあゆみは考えていた。


>・・・・

>・・・・

>・・・・


訂正、あゆみは何も考えてなかった。


沙羅の胸に抱かれたあゆみは、人知れず幸せを感じていた。


>ここは、ひたすら、しあわせ。




つづく

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