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『遠い星の話』  作者: 五木史人
11章 ファンファーレが鳴る中
208/251

6話 我々の戦略?



機械の猫たちが大量にいる光景は、まるでおもちゃ博物館のようだ。


その光景に、人類の少女の沙羅と知佳は、心が躍った。



そして、沙羅が胸に抱いている機械猫は、見た事がない種類のファションセンスをしていた。この機械猫がどういった存在なのかは不明だが、害はなさそうだ。



沙羅は機械猫をぎゅっと抱きしめて見た。



問題なのは、目の前の安っぽいアンドロイドが、意味不明な言葉を連発してる事。


「こいつ壊れてんじゃない?」


知佳は安っぽいアンドロイドの顔を覗きながら言った。



確かに壊れたように見えるが、沙羅が胸に抱いている機械猫が「任せて」って表情を沙羅に見せると、安っぽいアンドロイドの鼻を押した。



「あの鼻が、リセットボタンかな」


知佳が呟き、沙羅は、


「さすがにそれは安っぽすぎるよ」


と言ってみたが、安っぽいアンドロイドはリセットボタンを押されたかのように、動きを止めた。



知佳は微笑み。


「思ってた以上に、安っぽかった」


「なんか大丈夫なの?」



沙羅の不安の声に、白虎のバイカルが振り向き、なんか微笑んだ。


その微笑が何を意味するのか、何も意味しないのかは解らなかった。



そうこうしているうちに、安っぽいアンドロイドが起動し始めた。


思っている以上に、起動時間がかかったのが、さらに安っぽさを演出した。



「初めまして、わたくしはシュガーコート型アンドロイドです。


この度はお買い上げいただき、ありがとうございます。


精一杯頑張るので、よろしくお願いします」



「「「「え?」」」」


沙羅と知佳とあゆみとバイカルは、視線を交わした。



バイカルが知佳の身元とで何か囁き、知佳が、


「リセットしすぎたみたい」


「どーしましょう」



困惑している2人と2機に、シュガーコートは語りだした。



「安心してください。長期的な視線で見ると、このポンコツ感が有効なのです。


それが安易に目先の利益を追わない我々の戦略です」



「「「「我々って?」」」」



あゆみは沙羅を見上げ視線を交わした。


まるでずっと一緒だったかのような、親しげに視線だった。


バイカルと知佳も同じく、親しげな視線だった。



その瞬間、2人と2機は上手くやれそうと思った。



「我々の戦略?」


代表して沙羅が対応した。




つづく


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