18話 銀河連邦公式の調印式
迎賓館は、まさに迎賓館だった。
惑星間の調印式を行うような格式に満ちていた。
「大丈夫なのか?俺たちで?」
まだ記憶が復活していないあゆみは言った。
ふざけた格好の機械ネコ二匹と機械ネズミ一匹と、シュガーコートタイプの明らかに安っぽいアンドロイド。
機械ネズミは、ペガサス号で飛行しながら、
「まあ一応、俺は秘密結社サインの一応幹部クラスだからな」
「はあ?秘密結社って何だよ?」
『お前も秘密結社の構成員なんだぜ』
「こんなカッコで?アホ?俺アホになったのか?それにこんなドローンに乗ってる玩具みたいなのが、幹部の秘密結社って大丈夫か?」
『逆に誰も秘密結社だとは思わないと言う利点があってな、お蔭で未だに惑星政府は実態を掴めてないって訳だ』
「・・・」
『・・・』
「もしかして秘密結社ごっことかじゃないよな」
『まあ秘密結社ごっこのようなもんだ』
「はあ~何してんだよ俺は」
『意外と楽しいぜ』
「楽しけりゃ良いってもんじゃないだろう、まあいいか」
そして、青銅の生き物に促され、一行は格式のある椅子に腰かけた。
青銅の生き物は、分厚い調印書を提示した。
銀河連邦公式のモノだろう。
あゆみたちは見た事はないが、きっとそうだ。
機械ネズミは、ペガサス号をテーブルに着陸させ、調印内容の確認を行った。
「何が書いてあるんだ?」
あゆみの問いに機械ネズミは答えず、じっと書類を見つめたいた。
そして、
「そう言う事ですか」
と。青銅の生き物も
「そう言う事です」
と。
つづく