2話 俺のゴーストが、何かあると告げている
「要するにガラクタだな」
機械ネズミの時計の星へ評価は、そんな感じだった。
『どうする?』
バイカルの問いに、あゆみは、
「何かある様な気がする」
『何かとは?』
「俺のゴーストが、何かあると告げている」
あゆみはそう言ったが、別にゴーストがそう言った訳ではない。
カッコいいから、そう言っただけだ。
『俺のゴーストも同じくだ』
バイカルもそうは言ったが、同じくカッコいいから言って見ただけだ。
コタツの上のネズミは、
「お前ら、適当やのう」
ネズミは、そのノリに付いていけないらしい。
「どちらにせよ、あの惑星の不可解な動きは、見過ごせんだろう」
あゆみのひと言で、とりあえず探索に行くことにした。
『行くか』
バイカルのひと言で、コタツの4脚の足が立ち上がった。
「うわ!なんやこれ!」
コタツが多脚戦車の様に動きだし、機械ネズミは驚いた。
機械ネズミの驚きを察したのか、コタツの中のあゆみは、
「ネズミくん、ようやく完成したのだよ。この完成によって、高度な知的生命体である我々は、コタツから出ることなく、移動できるようになったのだよ!これこそ文明の極みだと思わないかい?ネズミくん」
「めんどくさがり屋の猫どもめ!さっき言ったよな雰囲気が大切だって!」
多脚戦車に変形したコタツは、宇宙港管制室を出ると、誰もいない宇宙港を疾走した。
それは決してカッコ良いとは言えない姿だったが、面白いおもちゃを見つけた猫たちは、目をキラキラ輝かせていた。
文明の極みのはずなのに、コントローラーはしょぼい簡単な物だった。
「にゃにゃ」
『にゃにゃ』
機械の猫たちは、それはそれは楽しそうだった。
彼らは、間違いなく猫生を楽しんでいた。
機械の猫とネズミを乗せた多脚戦車のコタツは、宇宙港のロビーを走り抜けた。
誰もいないと思っていた宇宙港にも、メンテナンスロボットが、掃除や修理をしていた。
働き者のロボットを見て、機械ネズミは、働き者とは言えない機械猫たちに、言った。
「働き者のロボットだこと」
『まああいつら自我がないからな、自我がないと働くことが苦じゃないんだよな』
「自我って何だろな」
『知的なネズミなら知ってるんじゃねーか?』
「知的なネズミのアルバムさん、アンドロイドにとっての自我ってなんだ?」
「えっ!?」
アンドロイドにとっての自我って何だ!?
機械ネズミのアルバムは、自分のデータベースを探った。
さらに優先でペガサス号のデータベースにも繋げたが、それらしき情報は見つからなかった。
仕方なく
「それは未知の領域だ。ゆえに機械ネズミをもってしても謎だ」
「未知の領域かぁ~それなら仕方ないか」
『そうだな』
機械猫がアホで、良かった。
機械猫たちは、時として鋭い事を言うが、基本アホだ。
ただその鋭さが、とてつもなく強い武器になる事がある。
つづく