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『遠い星の話』  作者: 五木史人
9章 不確実な記憶の世界で
180/251

19話 ずっと見ていた。




アンドロイドたちは、海に出ることを放棄した。


機械にとって海の潮は、故障を頻発させるだけの存在だったから。



青く広い海から、いつしか未知の存在となって行った。


海から人類文明の香りが消えるのに、それほど時間は掛からなかった。



何時からなのかは記録にはない。



ぼくらはずっと人類の文明を見ていた。きっと何万年も前から。



もしも惑星に意思があるなら、その意思がぼくらの進化を、促したのかも知れない。



「惑星が人類に呆れ、そして同情した結果だね」



イルカは深い海の中で、呟いた。




            ☆彡






鉄惑星とは、そのほとんどが鉄で構成された惑星だ。



太陽系外の惑星が、太陽系の重力に引寄せらえれて、太陽系内に進入することは、稀にある。



鉄惑星の存在自体は、かなり珍しいタイプの惑星ではあるのだが、人類が太陽系に流れ着いた時期に、太陽系に進入していた結果、一部の天文家のみで話題になった。



アンドロイド政府もその動きを追跡していたが、動きも遅く害はないと判断された。


それどころではなかったのもあるが。




人型の鉃の生き物が、モニターを眺めていた。



2人の鉃人は鉃の匂いがする部屋で、囁き合った。


「炭素系の生き物である人間よりも、機械で出来たアンドロイドの方が、鉃人に近いような気もする」


男気がありそうな鉃人が言うと、女気がありそうな鉃人が、答えた。


「でも、アンドロイドと違って、わたしたちは生きている」


「難しい問題だね」




鉃人・女気は、隕鉄で出来た刀を見つめた。


「称賛に値する」


人類との同盟の証だ。



その美しさゆえに、鉃人と人類が同盟を結んだと言っても過言ではない。


少なくとも2人の鉃人は、そこに惚れこんだのだ。



モニターには緑色の惑星が見えてきた。


「苔だね」


「苔だね」




つづく




☆…━━━━━・:*☆…━━━━━・:*☆…━━━━━・:*☆





【男気のある鉃人】Feな生き物 


【女気のある鉃人】Feな生き物




機械のネズミ


【アルバム】機械猫より賢そうだが、本体の記憶容量は少な目。


【ペガサス号】アルバムさんの大切な乗り物。



機械の猫


【あゆみ】元人間のカラカルの機械猫。自称エースパイロット。


【バイカル】人見知りの激しい虎型アンドロイド。



【黒猫と白猫】人類と一緒にやってきた猫



【獅子の様な石像】石で出来た生命体?


【苔玉ちゃん】苔の知的生命体。人類より高度な文明に属してそう。




人類時代の記憶を持つアンドロイド


【ソフィー】後の世の英雄のアンドロイド


【デューカ】ソフィーの相方




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