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『遠い星の話』  作者: 五木史人
9章 不確実な記憶の世界で
176/251

15話 苔玉ちゃんが地道に、画像処理をした映画

『まただ』


バイカルの声であゆみも気づいた。



いつの間にか、綺麗に研磨された石に囲まれた神殿中枢部にいたのだ。


苔玉星の文明と技術レベルの高さを、あゆみとバイカルに思い知らした。



この技術を越える技術力がない文明は、この神殿中枢部に辿りつく手段がないのだ。惑星ごと破壊すれば別だが。



当然、惑星を破壊を防止するシステムも備わっているのだろう。



『苔なのに』


「そうだね」


バイカルの言葉に、あゆみも同意した。



あゆみがその場所を神殿中枢部は、綺麗に研磨された石の壁で囲まれていた。


バレーボールが出来るぐらいの広さはあった。



獅子の石像が、幾つかの石の壁に触れると、研磨された石に惑星周辺の映像が映された。



『おおお!』


「この古い遺跡と思わせといて、最新鋭!やるね~」



「それでは皆の衆が気に入って頂ける、映画の上映会をしたと思います!」


石像のどっちかが言った。



『映画?俺ら別に遊びに来ている訳じゃないんだ』


「石像さん達さ、俺たちはさ、来訪した人類をどうするのかって話をだな。


それに俺たち暇じゃないんだ。お前らと違って!


(実際はめちゃくちゃ暇だが、そもそも暇つぶしに秘密結社サインに関わり、暇つぶしに人類と絡もうとしている機械猫たちなのだが)」



あゆみとバイカルの抗議に、石像たちは、


「苔玉さまに映画を見せるように言われたので・・・」


右の方の石像は言い、左の方の石像がさらに


「とりあえず苔玉さまに、確認をしてきます」




「ちょっと待って、ちょっと待って」


あゆみは慌てて石像たちを制止した。


苔玉さまの時間の感覚では、待ち続けなくてはならなくなる。



『苔玉ちゃんが言うなら、何か考えがあるんだろうよ』


「解った。とりあえず映画の上映会をしてみようぜ」



「了解です」


石像たちは、もちろんハモった。



神殿部中枢の部屋には、座席もポップコーンも何もなかった。


仕方なくあゆみとバイカルは、床にじかに座った。


神殿の中枢部の部屋が暗くなり、映画が始まった。



映像自体は見やすく綺麗だが、画像処理の修正を繰り返している痕跡が伺えた。


『苔玉ちゃんが地道に、画像処理をしたのか?』



宇宙船がこの星に入ってくる映像が流れた。



ここの星の宇宙港に入った宇宙船から、人々が降りて来た。



「なんだよ・・・これ」


『人類だ・・・』



あゆみとバイカルは見入った。




つづく





☆…━━━━━・:*☆…━━━━━・:*☆…━━━━━・:*☆







機械の猫たち



【あゆみ】元人間のカラカルの機械猫。自称エースパイロット。


【バイカル】人見知りの激しい虎型アンドロイド。



【黒猫と白猫】人類と一緒にやってきた猫


【獅子の様な石像】石で出来た生命体?



【ソフィー】後の世の英雄のアンドロイド


【デューカ】ソフィーの相方




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