3話 まるで初めて作ったゲームの様に
最安値のシュガーコート型アンドロイドの砂糖さんは、運転席に座ると叫んだ。
「おい小動物どもよ、行先が解ったぞ!」
「ええええええええええええ!」
機械の小動物たちは驚いた。
「『小動物どもよ!』って、砂糖さんキャラ変してんじゃん!」
あゆみはバイカルさんと目を合わした。
機械ネズミのアルバムさんは、
「大丈夫、プログラムに悪意は含まれたいなかったはず、とりあえず様子を見よう」
と、落ち着いた様子で言ったが、砂糖さんの事なんか気にしてる様子はなく、せっせと飛行ドローンの大切なペガサス号の修復に勤しんでいた。
「おいおい」
あゆみとバイカルは呆れた。
秘密結社のランクから言えば、より中枢に近いアルバムさんの方が上のはずなのに。
「そんなんおもちゃやん」
「おもちゃちゃうわ!」
アルバムさんが大切にしていて、バイカルが破壊したペガサス号は、空飛ぶスクーターだ。スクーターの後部座席には高価なハードディスクが付いていて、それがなければほぼおもちゃだ。
こう言った趣向のアンドロイドは、金と時間を惜しまない。
多分クルーザーが買えるほどの資金は投入しているだろう。
なにせ時間は5000年もあるのだ。
『アンドロイドの歴史の5000年の意味って何だったんだろう?』
バイカルさんはそう言ったが、バイカルさんの機体だって相当なモノだ。
キャラ変した砂糖さんは、車の窓を開け、窓の台に膝を置いた。
そう言うキャラ設定なのだろう。
しかし、運転自体は荒ぶる様子もなく、車は海岸線の方へ向かった。
至極安全運転な砂糖さんは、
「兄弟が俺を呼んでいる・・・いや・・姉妹があたいを呼んでいる」
「って性別決まってないのかよ!キャラ設定薄!」
『安物感全快だな、砂糖さん。まるで初めて作ったゲームの様に』
バイカルは、誰にも聞こえないように言った。
つづく
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機械の猫たち
【あゆみ】元人間のカラカルの機械猫。自称エースパイロット。
【バイカル】人見知りの激しい虎型アンドロイド。
機械のネズミ
【アルバム】機械猫より賢そうだが、本体の記憶容量は少な目。
【ペガサス号】アルバムさんの大切な乗り物。
人型アンドロイド
【砂糖さん】シュガーコート177。あゆみとバイカルが買ったアンドロイド。
【シュガーコート001】もっともお手頃なお値段のアンドロイド。
【ソフィー】後の世の英雄のアンドロイド
【デューカ】ソフィーの相方
【猫】黒猫と白猫




