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『遠い星の話』  作者: 五木史人
8章 5000年前からの贈り物
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12話 これだから機械猫は・・・



「砂糖さん動いてる?」


機械の白虎のバイカルは、不安になって、砂糖さんの視界に入ったりしていた。



「宇宙空間の運転なんてそんなもんだよ」


元人間のカラカルの機械猫のあゆみは、そう言いながら宇宙空間を眺めた。




人型アンドロイドの機種名は、シュガーコート177の砂糖さん。


お求めやすいお値段のアンドロイドなので、若干ポンコツだ。



これほどのポンコツを使うアンドロイドなんて、誰もいない程の低機能。



スペースシャトル型の宇宙船の名は、アンバイン。


こちらも、お求めやすいお値段なので、飛行速度は遅いし、ワープ機能などついてはにない。



機械猫なんてのは、時間なんて幾らでもあるので、構わないし、お求めにくいお値段の宇宙船だと、色々疑われるし。



「やっぱお求めやすいお値段だと、ポンコツ感がにじみ出てる」


白虎のバイカルは言った。



自慢ではないが、いや自慢だが、白虎もカラカルの機体は、お求めにくいお値段だ。


軽く10億は超えている。なんと言いっても5000年も時間があるのだ。


白虎とカラカルは、お互いの機体を見合った。



「ふふふ」



「こんな機体に10億とは」とお互いに思ったが口にはしなかった。


それは、それぞれの好みがあるので仕方がない。



白虎は豪快な強さを追求し、カルカルは機敏な美しさを追求していた。



カラカルの機械猫のあゆみは自身の機体を鏡で見たくなったので、自室に戻った。


そして大きな鏡で、悦った。



そう、とてもとても悦った。



           ☆彡




「皆さま、もうすぐアースに着きますよ」


砂糖さんの声がした。



まさか?


あゆみは疑問に思った。


さっき鏡を見始めたばかりなのに。



モニターの表示は確かに1か月過ぎていた。



「アステロイドベルトからアースまでの一か月間、俺は鏡を見続けていたの言うのか?!幾ら機械猫だとしてもそれはないだろ!?」



あゆみはブリッジに入ると、


「もしかしてワープとかした?」


と砂糖さんに聞いた。



砂糖さんは、低機能なりに疑問の表情をすると、


「何故、お2人とも同じ質問をするのです?


この宇宙船にワープ機能などない事はご存じでしょう」



同じ質問?



あゆみは、ブリッジにすでに来ていたバイカルを見た。



これだから機械猫は・・・




つづく




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