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『遠い星の話』  作者: 五木史人
8章 5000年前からの贈り物
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7話 人類猫化計画

●この惑星で猫が猫であるための鉄則●



可愛く美しく在れ。


和して同ぜず。


牙と爪(武器)は常に磨いて置け。


自由を死守せよ。


愛を死守せよ。




☆彡 ☆彡 ☆彡 ☆彡 ☆彡




その宇宙船はスペースデブリの様で、小さく誰も気にしないし、まず誰にも探知されない。飛び方もまるでデタラメで、ふにゃふにゃと飛行していた。


さらに光学迷彩を施されたその宇宙船は、事実上探知が不能なのだ。



「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃ~」



操縦席には小さな機械の猫が座っていた。


猫の名はあゆみ。自称エースパイロットだ。



宇宙船ルンルンルンは、その準惑星の猫専用ゲートに静かに近づいた。



「合言葉は?」


管制室から問われた。



「城と砦を繋げて」


「ОK」



小さなトンネルのドアが開いた。


ゲートの広さが犬小屋サイズの大きさで、通常の宇宙船では進入は不可能だ。



その狭さが、とても心地よいのだ。


機械とは言え猫だから。





☆彡 ☆彡 ☆彡 ☆彡 ☆彡



あゆみが宇宙船を停留して、大きな広場に行くと、隅の方で機械の猫たちが井戸端会議をしていた。



大きな広場なのだから、隅にかたまらなくてもと思うのだが、やはり心地よいのだろう。




機械の猫たちの井戸端会議



「人、懐かしいな」


「どうしたいの?」


「どうしようか?」


「あのサイトの中の連中も含めて」



「嘆かわしい連中だね」


「人類も竜族も機械も、みんな猫になっちゃえばいいのに」


「それが嫌なら全部、壊しちゃおうか?」



「あの頃、人類猫化計画が成功していれば、滅びずに済んだのに」



会話が成立していないと思うのは、貴殿が人間だからだ。


猫の会話なんてこんなものだ。それが機械の猫だとしても。




機械の猫たちは、『城と砦を繋げて』と言うと、機械の猫たちの井戸端会議は終わった。



そして各自好きな場所に帰って行った。




つづく



【あゆみ】元人間の機械の猫。自称エースパイロット。


【機械の猫】きっと重要な何かをしってるはず。

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