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『遠い星の話』  作者: 五木史人
6章 少女の生真面目さと・・・
111/251

10話 まだ子どもなのに・・・

沙羅が、無重力で慌てふためく錬の手を掴んだ後、アンドロイドが近づいてきた。


錬を引き寄せると、錬は全力で照れ、慌てて沙羅と距離を取ってしまった。


まだ子どもなのに・・・


錬と替り、レッドイーグル隊のアンドロイドは、沙羅に近づき囁いた。


「人と我々アンドロイド・・・我らは教会絶対教義三教位一体の教えに基づき行動している者です。

あなたが望むならば、我らと伴に新たな時代の創造が可能です」



教会絶対教義三教位一体の教え・・・


沙羅はアンドロイドの口から、教会や教義等宗教的な単語が飛び出した事に違和感を覚えた。

アンドロイドの目は、作り物に過ぎない目のはずだが、その奥に意思と知性を感じた。



不思議・・・



その目に、見覚えのある原理主義的な正気と狂気が浮かんでいるよう見えなくも無かった。


原理主義そう言えば、あの星にもこの種の大人達はいた・・・



沙羅とアンドロイドのやり取りを、錬が厳しい目で見つめていた。

攻撃的な目だ。多分何かあれば、すぐにでも沙羅を守るためにアンドロイドを襲う目だ。



錬の、その気持ちは嬉しいけど、無力な私たちには何も出来ないんだよ・・・



「今は水と食料を・・・子ども達が待っているので」



レッドイーグル隊のアンドロイドは、


「御一考下さい」


と小声で言うと、自身もコンテナの搬入を始めた。



搬入を終えると沙羅は、食べ物らしい食べ物に飢えた子ども達のために、とうもろこしをゆがいた。

子ども達は一斉に歓声を上げ、とうもろこしをむさぼるように食べた。



沙羅は、とうもろこしを食べている錬が可愛かったので、頭を撫でてみた。

でも、「子ども扱いするな!」って目で、威嚇された。


まだ子どもなのに・・・



沙羅は窓の外の、宇宙空間で変わることなく活動しているレッドイーグル隊を見た。



そして「新しい時代の創造・・・」について思考した。




つづく



いつも読んで頂き、ありがとうございます。

毎週、日曜日に更新です O(≧∇≦)O イエイ!!



【人類たち】


沙羅サラ14歳

錬 (レン)13歳

知佳チカ12歳




【宇宙ステーション・アントンのクルー】


ケイ    管理官

ヤーシャ  ケイの側近



レッドイーグル隊 鷲の紋章を付けた精鋭


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