それでも人々は動かない
演説しているところに行くと数名が上の台に立っており
本来演説するであろう人は下の降ろされていた。
シュウ「あれはキャシーじゃない?」
キャシー フリーライトのリーダー
人々に語りかけ今のシステムに訴えかけてる人だ。
そんな有名人がなぜこんなところで演説してるのか
人々はその異常な光景をみてまたすぐに去っていく。
僕らもその1人だ、キャシーだろうがテロリストだろうが
それを制圧する人がいるんだ、関係ないと。
キャシー「お前達に一つの奇跡を与える。願え!それはきっと強く願えば必ず叶うのだ」
願いね、そんな簡単に叶うなら誰だって願うさ
今の人々は自由も権利も尊厳もない実際に日本人は苗字というものを奪われた。
これはあらゆる民族を統一させるためのもの。
実際に使われないことにより忘れている人だっている。
この生活にもう慣れてきているんだ。
キャシー「Rave」
何か聞こえた気がした。
それと同時に懐かしい音がした気がする。
数秒きいてるとドーンとでかい音が鳴る。
ケイ「綺麗な花火だ」
打ち上げ花火が目の前に現れた。
朝ってこともありしっかりは見えなかったが
それはとても綺麗で美しくみえた。
人々も花火を見終わってからはいつも通りその場から去っていく。
だけど僕はその場から離れることができなかった。
シュウ「そろそろ遅刻しちゃうから行くよ」
シュウの言葉で我に返り学校へ登校することになる。
Raveという言葉だけ心に残して。
学校生活はあまり昔とは変わらない。
勉強をすれば良い点数をとれるし部活も自由にできる。
脳を活性化させることによって学生達は将来が変わる可能性があるのだ。
ただしそんな実績は今までにない。
だからこそ努力が無駄になるというのが今の社会の結論となっている。
ケイ「さっきの花火写真とったか?」
シュウ「もっちろん!あの音はもしや、と思ってねすぐカメラ起動させちゃったよ」
シュウは満足気に写真をみせてきた。
写真をみると綺麗に写っている、ちょうどベストタイミングで撮れたのが嬉しかったのか
とてもハイテンションになっていた。
ケイ「その写真貰ってもいいか?」
僕はその花火がとても印象的で記憶から無くならない為にも欲しかった。
シュウ「仕方ないな、後で送っとくね」
ちょうど学校の入り口まできており身だしなみを整えて門を通過する。
門には生徒しかおらず入場する際は学生カードをスキャンするようになっている。
忘れた場合は自分の情報を書き込めば入れる仕組みとなっているが
学校の生活ポイントが減点されてしまう。
生活ポイントは学校で使えるお金みたいなもので
自販機の飲み物だったり売店で使えたりする。
良い行いをすればポイントは貰えるし悪いことをすれば減点となるシステムだ。
僕はこのポイントが少ない、これも世界が悪いのだ。