センセーとゆかいな生徒たち 〜 イラスト企画番外編物語 〜
身内ネタになります。不快に感じる方は、ブラウザバックをお願いします。
センセー「良いですか、皆さん。人と言う字は、人と人が支え合って出来ているのではなく、片方の人が支えて出来ています」
────カッカッ!
黒板に大きく「人」と書くセンセーに、生徒たちがホントだ〜〜と頷きます。
────とある特別な生徒の集まると言われる、コメント学校の授業風景。教室では教育熱心なセンセーが、個性豊かな生徒を相手に、役に立つ煮豆の知識を教えています。
センセー「これを現実に置き換えるとどうなるかわかる人はいますか」
凜くん「はい、はいセンセー!」
センセー「ハイは一回でよろしい。では丹波凜くん」
凜くん「しょーしかでジジイとババ──」
シュコッ────!!
音速を越えるチョークが丹波凜くんの脳天を穿つ。回転も加えた一撃で将来有望な若者の生命が消えるはずでした。しかしチョークはセンセーの岩をも砕く握力と、風圧により丹波凜君の額に当たった瞬間粉々になったのです。
センセー「センセーは確かにビービーエーです。慈しみの心を持って発言しましょうね」
センセーは傷つきやすい強化ガラスのハートなのです。ビービーエー反応は世界最速の反応速度を誇るので、注意しましょう。
ガクブルな真面目な生徒たちがブンブンと首を縦に鳴らすなか、どこ吹く風の丹波凜くんやふてぶてしく鼻歌を唄う木山サン。
凜くんはニヤリと悪い表情を浮かべて、鼻くそをほじりながら、先ほどの続きを発言しました。
凜くん「しょーしかで、ジージーアイとビービーエーを支える世代の姿が、人のようになるのだと思います」
丹波凜くんは出来る子。ただちょっと思考の仕方の癖が強い子でしたね。
木山サン「はい、センセー」
センセー「なんですか、木山サン」
木山サン「センセーのおしりはお得なデカ盛りなので、私たちでは支えきれません。重すぎぃ〜」
ヒック⋯⋯しゃっくりをしながら酔っ払いの木山サンがケタケタ笑う。酔っ払いは怖いもの知らずなのです。
────ブチィィィィィィン
センセーがブチキレました。センセーの名誉の為に言っておきます。決してB・B・Aなお胸を膨らませるために、仕込んでいた風船が割れてしまったからではありませんよ?
それに授業中にお酒を飲むなんて、木山サンも叱られて当然です。良い子は真似してはいけません。
センセーは三角定規ブーメランを木山サンに向かってブン投げました。
木山サン「ぼ、暴力反対〜〜!!」
センセー「シャーラップ木山ガール! お酒はボッシュートよ!!」
何ということでしょう。三角定規は木山サンの手に持つ酒瓶を見事に絡め取り、センセーの手に戻って来たのです。
崩れ落ちる木山サン。哀しくて泣いているかと思えば、お酒の酔いが 回り歯磨きしながら船を漕いでました。
センセー「まったく木山サンという人は。センセーは悲しいです」
瑞月さん「センセー、元気出して。おしりが重いのでしたら軽くする方法がありますわ」
いつもは控え目に、みんな橋渡し役を務める瑞月さん。その心優しい生徒が、おしりが重くて辛そうなセンセーのために目を輝かせながら手をあげて発言しました。
センセー「えっ、瑞月さん、マジ? センセー嘘はキライだよ? 嘘だったら丹波の栗のイガイガ千本ノックだよ?」
あまりの嬉しい申し出に、大喜びのセンセー。テンション爆上がりで、何を言っているのかちょっとわかりませんね。
瑞月さん「ほら、センセー。この子をあげます♡」
瑞月さんの柔らかく小さな手に包まれていたのは、モニョモニョと蠢く物体。
センセー「ワーーーム! ぢゃなくてWoW! どこで拾って来たの。今すぐ野山に返して、手を洗って来なさい!」
ウネウネ動く虫が苦手なセンセーは、優しい瑞月さんの気持ちだけありがたく受け取って、教室から追い出しました。
センセー「ゼーゼー⋯⋯ビービーエーに、なんて優しくない学級なのかしら。シクシク36。センセー、教え方間違えた?」
⋯⋯⋯⋯!?
センセーは木山サンから没収した酒をグビリと一口、口へと含みました。
センセー「────!?」
センセーは口に含んだものを、ブハーーッと吐き出しました。
凜くん「うぎゃー!!目がぁぁ、、、目がぁぁぁぁぁ⋯⋯!」
テキーラの酒霧を浴びた丹波凜君が、両目を押さえて転げ回った。センセーにいたずらしようと近づいていた為、もろに真下から酒を顔面に浴びたのでした。
センセー「なんてものを飲んでるんですか、木山サンは。センセーにサボテンダンスでも踊らせるつもり?」
センセーってば、キラキラ衣装のうさぴょんアイドルに、マラカス持たせてマツエグサンバでアミーゴな姿に変身です。
実際にはセンセーのよだれを含んだ噴酒を顔面で浴びるように飲んでしまい、踊っているのは丹波凜くん。しかし。センセーの眼中には別のものが映っていた。
センセー「海堂くん、その手に隠したのは何? ううん、言わなくてもセンセーにはわかる。クンクン漂うトロットロの甘い香りで丸わかりよ。センセーの耳はプッチンプリンのプチ音は逃さないの」
海堂くん「香りじゃないんかい。ブチってキレたのセンセーじゃんかい」
これはセンセーの胃袋に収納されそうですね。プッチンプリンを保冷バックに入れて、授業中にこっそり食べようとした海堂くんが悪いですね。
豆月ちゃん「センセー、プリンにはコーヒーと紅茶どっちがいいですか?」
センセー「豆ちゃんは良い子ね。センセーは今日はコーヒーの気分ね」
豆月ちゃん「はーい♪」
センセーにも癒しの時間は必要です。それにセンセーは豆月ちゃんが何故コーヒーを持っているのかを不問にする、とっても寛大な心の持ち主なのです。
授業に不必要なものばかり持ち込む生徒たちのおかげで、素敵なティータイムを過ごせそうだ⋯⋯。
センセー「やっぱ紅茶にしよ。豆ちゃん紅茶を⋯⋯ん? このスパイシーな香りは!」
ユラユラ揺れる怪しいシルエット。漂うカレー南蛮の香りは、インドではなくて、蕎麦屋。一人が頼むとカレーの華麗なる匂いが充満して、連鎖を引き起こします。
センセー「カレー南蛮食いやがりましたね校長」
食後のプリンは最高のデザート。元は海堂くんのプリンなのですが。
おじい校長先生「フォッフォッフォッ。このプリンはセンセーには三十二分早いですぞ」
お昼休みの時間を、正確に知るおじい校長先生。でもオーバーウーバーで出前をしていたのは、校長先生特権なのでしょう。
センセー「あっ、ジジイ、てめぇ、その手を離しやがれ!」
楽しみにしていたプリンが、いつの間にかおじい校長先生の手に奪われていました。ハートを作ってお皿を持つ器用さを見せつけながら。
──ヒュッ!
白い残像が宙に舞う。ブチ切れたセンセーが怒りのハイキックを校長先生の眉間へぶち込んだのです。目にも止まらぬ強い踏み込みから、風を切る足捌き。
ガシィッ!!!!
強くお尻の重い、体重増々の強烈なキック。しかし、プリンを大事そうに抱えるハンデをものともせずに、おじい校長先生は軽く細い足を合わせて受け止めた。
二人の激しいぶつかり合いから生まれた衝撃波で、教室内に突風が発生しました。
凜くん「センセー、パンツ丸見え〜〜〜イェィ☆」
うさぎのように目を真っ赤に充血させながらも、宇宙の真理は逃さない、出席番号18番、丹波凜くん。男の子だね。
海堂くん「やめて、僕のプリンで争わないで!」
異世界恋愛のヒロインのようなセリフを呟きながら、吹き飛ばされた海堂くん。彼の願いも虚しく、センセーとおじい校長先生の二人は、激しいプリン攻防を繰り広げていました。
センセー「くっ、木山サンのお酒のせいでキレが⋯⋯」
強い酒を口に含んだせいで、センセーは少し酔ってしまったようです。
センセー「おのれ木山サンめ!」
センセーは幸せそうに寝ころんで、よだれを垂れ流す木山サンを見て力が抜けてしまいました。
おじい校長先生「────ファッ?!」
センセーの力任せの攻撃から、木山サンスマイルによる脱力により力が抜けたせいで、おじい校長先生がバランスを崩しました。
センセー「────もらった!!」
一瞬の隙。酔っていようとチャンスは掴む、それがセンセー流。口に出すとフラグが派生し、失敗に終わるはずでした。しかし、酔った勢いは止まらないものです。
最初と同じハイキックの応酬と見せかけ、ぶつかった力を利用するセンセー。身体を半身分ひねり、もう片方の跳ね上げられた足がプリンのように柔らかなものを捕捉しました。
靭やかなうさぴょ〜んな身体と、大きく安定したお尻の程よい重さが、確実におじい校長先生へと向かい、決定的な後ろ回し蹴りをお見舞いする事に成功しました。
おじい校長先生「────うむ、重心の安定した美しい蹴りじゃわい」
ガックリと膝をつき、おじい校長先生はヨガのポーズを取り始めました。何故か、おじい校長先生にはダメージがなかったのでした。
センセー「手応え⋯⋯いや、足応えはあったんだけどなぁ。あっ! わたしのプリンがない!!」
センセーのプリン(⋯⋯正確には海堂くんのプリン) は、おじい校長先生のターバンから出てきた、パイソンかマムシかコブラが、とっくに丸呑みした後だったのです。
センセー「激ムカだよね。ムカチャッパだよね。丹波凜くんは授業バックれるし最悪だわ」
物体? 「────ツンツン」すみっこから、スランプなうんちを突っつく眼鏡っ娘なロボのように、センセーを呼ぶ音がしました。
センセー「ビービーエーに聞こえない周波数はダメだって、センセーいつも言ってるよね幻邏サマ」
幻邏サマ「ワシ生徒。サマお菓子。いとおかし。それよりも凜くん飛んでお星になったョ」
センセーの超強力な後ろ回し蹴りが、近くにいた丹波凜くんのおしりにヒットしていたのです。
センセー「てへっ、センセー地獄耳だけどさ、後ろに目はついてないの。ゴメンね?」
可愛いいは確かに正義です。あざといバニーポーズがいったい幾つまで許されるのか、生徒の皆さんは誰も答える事が出来ませんでした。
触れてはいけない難問に、答えてはいけないと知った瞬間でした。それこそセンセーが授業で教えたかった事なのかもしれません。
丹波凜くんは、センセーがパヒューンと飛んで、飛んでいったバナナをつかむより簡単に首根っこをつかまえて来ました。
またセンセーのその背中には、瑞月さんが野に放った芋虫が立派な姿になって孵って来ていました。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
このお話は「私の絵・キャラを、あなたの絵で見たい企画」 の投稿イラストの感想コメントから誕生した、架空の物語です。イラストのモデルとなる元絵を描かれた作者さまも、ご自身でオリジナルのストーリーを書いてやイラストも描かれております。
こちらはいわば二次創作に近く、話の元になったモデルの作者様や、イラストを描かれた作者様のイメージに沿わない展開の可能性があります。
それでも描きたいのでイラストを描き、こうして文章として遊ばせてもらいました。
会話の「」前に、あえてセリフ発言者の名前を書いております。
※ 飲酒は法律により飲める年齢から飲みましょう。作中のセンセーや、登場人物の年齢は不明です。永遠の二十歳とか、フェイク発言にはご注意下さい。
怒られるかもしれないので、こっそり密かに投稿してます。内容は少しアレンジしていて、コメント劇場とは少し違うかもしれません。
作品は身内話なので、投稿時は検索除外となっています。当人が忘れていなければ公式企画と酒祭りの期限前にこっそり公開予定です。