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ヴァスタークロウズ3外伝〜新兵血祭り連戦〜

作者: 祇羽

 ここが噂に聞く、新兵無限鍛錬場か。

 神界(しんかい)との狭間にある空間。外界とは異なる時の流れ。

 新兵を永遠に戦わせ、つわもののみを選抜するという。

 しかも死ぬことができぬゆえ、蠱毒(こどく)よりも恐ろしい修羅の世界だと。


 お姉様−精鋭第二神隊隊長にして武影(ぶえい)流の最高峰、影剣(えいけん)の称号を受けたヴァラお姉様のことだ-の話では、ここで隠された才能を開花させたものだけが龍師(りゅうし)様や巫女様と拝謁でき、正規の隊員となれるかどうかを判断されるという。


 正規の隊員となれるのは1000人に1人。

 だが私の第1スキルは将来有望、精鋭間違い無しのAngel Heart!

 お姉様にも才能を認めてもらえている。私ならできる。そう、ライバルは全員血祭りだ。


「次の新兵20名! そこにある武器を適当に取って魔法陣の上に乗れ」


 よし、私の実力を見せつけてやる。武器はそうだな、この弓と、指輪は… うっ!?


「ちっ邪魔だ。ん? この指輪良いじゃねぇか! 軽いのに凄げぇ力を感じるぜ」

「ちょっとそれ、私が先に」

 ふん、まあいい、ここで喧嘩して心象を悪くすることもあるまい。

 私の実力ならこのナマクラボウだけでこいつら全員血祭りだ。


 最初は良かった。

 味方の雑魚が倒れる度に私のスキルが発動し敵部隊を血祭りにする。簡単なお仕事だった。

 しかし第2スキルのP朱雀、これがいけない。朱雀発動で私の精神力は大きく削られ、味方が倒れると強制的に第1スキルが発動。すぐにSP(スキルポイント)は枯渇し、それでも尚SPを無理矢理吸われる感覚が続く。

 サキュバスに吸われて死ぬ男どものように。

 だがここでは死ねない。倒れても倒れても、強制的に覚醒させられる。

 まさに蠱毒以上、永遠の修羅道。

 そしてまた敵の攻撃による爆発が私を襲う。

「うあーっ!」

 あの時の指輪がまさか神器だったとは。

 薄れゆく意識、からの覚醒。

 そしてまた入れられるのだ。あの悲鳴が鳴り響く血祭りの場へと。



ヴァスタークロウズ3外伝〜新兵血祭り連戦〜より。

原作ゲーム: https://www.studiogiw.jp/game/vc3/

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