2/4
夜の太陽
田舎の夜の景色。
手を伸ばした先にあるのは
暑くて溶けてしまいそうな昼の太陽ではなかった
ひんやりした空気の中に、カエルの声が響く
キラキラと光る星たちは少し眩しくて
思わず目を細めた
相変わらず毎日その姿を見せてくれる夜の太陽は
やっぱりいつもと変わりない
目を瞑って耳を澄ませたら
さわさわと肌を撫でる風が隣を通りすぎる
深く深く息を吸ってみる
夜の空気が胸いっぱいに膨らんで
ゆっくりと体に染み込んでいった
体がふわふわと揺れて
空に飛んでいく