離れる理由として
それは同時に行われた
道路の反対側を同じ方向で歩いているのは
たぶん、あなたで
反射して見えない
この辺りはビルの窓が多いせいか
あなたを照らす角度がまぶしい
立ち止まり、歩き出し、歩幅を合わせないように
わたしは自由を選んだ
あなたから離れるひとつとして
もう会わないと決めたんだ
わたしは、この街の坂道が好きだった
自転車で移動するのは大変だったけど
心地よい風のタイミングと
少しずつ、視界に入ってくる風景とが
とても新鮮だった
「風景」という漢字の中に
風という文字が入っているのも
この街ならば、納得がいく
ペダルをこぐ足に徐々に力が加わる
息が上がるのと連動して
そして、意外と早く自転車は進んだ
タイヤの回転数も多くなって
ただし、
あなたを思い出す回数とは反比例するように




