episode2
コメントなどで、感想などを残して頂ければ幸いです。まだまだ頑張って書いていく予定です!
デスクの上に置いたスマホが鳴る。持ち主に「あなたへの着信がありますよ~!」とスマホは必死に体を震わせ音を出す。4コールもしてからようやく持ち主がスマホを右手に取る。そして、着信画面の名前を見てすぐに電話に出る。
「ふぁい、もしもし、、、」
どうやらまだ完全に眠りから覚めてないようだ。目は半分も開いておらず、空いた左手で後頭部をかく。
「あ、もしもし?今日暇?大急ぎでこっちまで来てほしいのよ。」
電話の相手は忙しい時間を割いて電話してくれたのかやや早口である。
「こっちとは?英雄館?移動手段なんもないんだけど。まさか歩きか!?」
「そんなわけないでしょ。迎えは手配してあるわよ。一時間後にはそっちに到着するはずよ。それまでに準備しといてね。あとDNも持ってきなさいよ。」
「え、ちょっ、あれも?あ、切れた、、、」
スマホからは虚しい音しか聞こえない。
「一時間かぁ。片付けは悪いけど任せよう。風呂もシャワーでいいや。時間もない。」
この一言でこの人間がどれだけだらしないかおわかりいただけたであろうか。“秋月慶”
それがこのだらしない人間の名前である。性別は男。年齢は十七。本来であれば高校二年生の年齢であるがとある理由により高校は通ってない。身長は百八十と少し。筋肉のつきはとても良いが武骨というほどではない。彼の身体には無数の古傷が残っている。それは彼の歩んできた道がそれ程濃く、多彩であることをなによりも物語っている。
「さてさて、いろいろ準備しないとマズいな。」
慶は油の匂いが立ち込める部屋を出て自室へ向かう。その道中に襟元のインカムを通じてもう一人の同居人へ指示を出す。
「アテナ。聞こえる?」
『聞こえております。マスター、何事で?』
「作業場の片付けを頼む。あと朝飯。」
『了解しました。』
「それと一時間もしないうちにここを出るからな。本体の方に意識を戻しとけよ。」
『、、、。マスターの体調を考慮すると外出は控えるべきだと思いますが。』
アテナと呼ばれる同居人は、最後はやや冷たい口調ではあるがそれでも気遣いがうかがえる。
「いいじゃないか。なにか考えがあるみたいだし。一つ乗っかろうかと思うんだ。」
『、、、過度な運動は控えて下さい。』
「できるだけ、、、な。」
慶は自室へ入り、着替え一式を手にシャワールームに入る。(男のシャワーシーンは割愛)
十五分たらずでシャワーを終えて、バスタオルで頭を拭きながらリビングに入る。
「だらしないです、マスター。」
そこにはメイドがいた。 白銀の美しく腰まで伸びた長い髪にオーダーメイドの白を多めに取り入れたメイド服、日焼けを感じさせない肌。とてもわかりやすいほどメリハリのついた体つき。フライパンとフライ返しを手に朝飯の準備をしている。完璧なメイドがいた。
「時間が押しているんだ。別にいいじゃないか。」
「よくありません。座って下さい。ふいてあげます。」
違った。オカンだった。慶はバスタオルを手渡し、頭をふいてもらう。とても優しい手つきである。だが、慶は気遣いを拒否する。
「も、もういい。それより朝飯は?」
「今日はマスターの好物で手軽に食べられるものをご用意しました。フレンチトーストのロイヤルゼリーかけでございます。」
慶の目の前に高級料理店の一品のような見事な盛り付けをされたフレンチトーストが運ばれてくる。香りだけでわかる。絶対うまい。
「こちら、ナイフとフォークになります。」
「ああ、ありがとう。早速いただくよ。」
慶はナイフとフォークを手に取り、一口大に切ったフレンチトーストを口に運ぶ。そして、それを口に入れた途端負けを認めてしまいそうになったそうな。
長くなってしまったので一旦切ります。中途半端なところで切ってしまい申し訳ありません。
良ければ、コメントやレビューなどを書いて頂ければとてもうれしいです。




