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07,エンカしたそうです。

リエラと同行してきた冒険者三人は悪魔とリエラを見守る。

とは言ってもその眼差しは驚愕に尽きるのだが。

何がどうなっているのかわからない。

なんだあのリエラの技は....

自分たちよりずっと上位であるはずの悪魔が一瞬にして地に伏したではないか。

悪魔はもがき苦しみ次第に動かなくなっていく。

そこへ再び見たことのない緑青色の魔法陣を悪魔に向けて展開するリエラ。

やがて悪魔は意識を取り戻し、今の状況を理解しようと必死に試みる。



「お、ようやく気付いたか?」


「我は何を.......たしか貴様に攻撃を仕掛けたはず。」


「ああ、確かに仕掛けた。だが貴様の攻撃は私には無意味だ。私の第7位階魔法『クリティカルステージ』によって貴様を死ぬ寸前へと追い込んだ。しかし安心しろ。今、第6位階回復魔法『リストレーション』をかけてやったからな。」


「....やはりさっき見たものは幻想ではなく現実だったというわけか....。一体どういうことなんだ...。信じがたいことだが、どうやら我は完敗した、ということだけは今理解できた。」


先ほど味わった「痛み」を味わった後では意地を張る気力もない、そう悪魔は思う。


痛みは徐々に軽減されていく。

ようやく立つことができそうになった。


しかし、今この少女、何を言った?

第7位階魔法?第6位階魔法?



「我の名はリロード=ビアス。第3位階の悪魔だ。」


「私の名はリエラ=ブロッサム。貴様と同じように自己紹介するならば、第8位階に属する人間種だ。」


「だ、第8位階?!神話を超越する領域ではないか!それに人間種がそんな...いや、先程の魔法?というべきものなのかは分からぬが、我にも理解できぬ理の上に存在するのは確かのようだ....」


「信じてくれて何よりだ。それと条件通り貴様には私の部下となってもらう。くれぐれも言葉遣いには注意し、目上の者への態度を心がけるように。わかったな?リロード。」


「は、ははぁ。」

悪魔はひざまずく。

もう何がなんだかわからないという表情だ。


「それと貴様は私の部下になったのだ。早すぎるかもしれないが、私と貴様のステータスをお互い共有しておこう。リロード、ステータスを表示しろ。」


「御意。--------ステータス。」


------------------------------------------------


名前:リロード=ビアス

性別:男

二つ名:なし

職業:無職

種族:悪魔

階級:第3位階

年齢:586

HP:456000

MP:431000

スキル:悪魔の囁き(デモンマリオネット)

顔面偏差値:精神生命体のため表記不可


-----------------------------------------------


「ふむ。これが貴様リロードのステータスか...色々突っ込みたいところはあるが、まあ良しとしよう。」


そう言って俺はリロードのステータスを暗記した。


一方リロードは表示されたリエラのステータスを見て驚愕していた。

ステータスを見ることでリエラが如何程の存在なのか改めて思い知らされたのだ。

と同時に一悪魔である自分が、唯一神オルハラをも超越すると言われる存在の部下になる事ができたことに、次第に光栄に思うようにもなったのだ。


------------------------------------------------


名前:リエラ=ブロッサム

性別:女

二つ名:なし

職業:冒険者

種族:人間種

階級:第8位階

年齢:15

HP:上限突破のため表記不可

MP:上限突破のため表記不可

スキル:世界を統べる者(コントロールワールド)

魔法:第8位階魔法まで使用可能

顔面偏差値:120


------------------------------------------------


「これ程のお方がこの世界に存在しているとは....このリロード=ビアス、リエラ様のお役に立つよう精進致します!」


「うむ。よろしく頼む!」


俺としても悪魔という存在はかなり心強い。

まさか、この世界にきて悪魔と手を組むことになるとは予想だにしなかったが、これも運命なのかもしれないな。


「ところでリエラ様、これからどうなさいますか?」


「まずそこの岩陰に身を潜めている冒険者三人と合流し、スライム討伐を続行しようと思う。」


「了解しました。」



「三人とももう出てきて大丈夫だぞ。」

俺は岩陰に身を潜めているリーク、ローズ、ラリエルに呼びかけた。

三人とも何がどうなっているのかという表情だ。


「リエラ、も、もう大丈夫なのか?」

リークが言う。

「ああ、もう大丈夫だ。それにたった今この悪魔、リロードは私の部下になったからな。安心しろ。」


「部下って、悪魔を?!それにさっきのリエラの技は何?!あんなの見たことないわ!」


ローズは息を切らしながら俺に尋ねた。

「ああ、あれは私の第7位階魔法『クリティカルステージ』というものだ。精神生命体であろうが関係なく攻撃出来、身体、精神ともに多大な外傷を一瞬にして加え、重体に追い込むという魔法なんだ。」


「そんな魔法があるんだ...って第7位階魔法ってどういうこと?!」

ローズは驚く。加えてラリエルが思い出したかのように、

「そういえばさっき階級が第8位階だのどうのってリエラ言ってたな...」


「にわかに信じられないけど、リエラは、今まで虐げられてきた俺ら人間種の救世主になれるほどの強さを持っているのかもしれないな。」

リークがまとめる。

三人とも希望、驚愕といった様々な感情が入り混じっているようだ。


「とりえあえず、スライム討伐を続けよう。お金がないのは変わらないからな。」


「そうだね、リエラ。」



俺、リロード、リーク、ローズ、ラリエル一行はスライム討伐を続行することになった。


とは言っても、森の奥地ということもあって、ここなら俺の固有スキル、「昇華させる者(サブリメイトワールド)」でここら辺の森一帯にいるスライムは効率的に全て消し去ることが出来る。


そう考えた俺はスキルを発動し、スライム計2567体の討伐に成功した。

他四人は「もう何でもありだな」と驚くことを諦めたようだ。

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