表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
野いちご  作者: 石川美由紀
3/6

卒業旅行その1

4人でヨーロッパに卒業旅行を計画した。



白倉いちごは、ゼミの仲間の井上希美に卒業旅行の計画を持ち掛けられた。



「いちご、私達もうすぐ卒業だよね、そしたら…中々逢うことも無くなってしまうでしょう〜だから想いで作りに、卒業旅行をゼミの仲間同士でしたいんだよ」



「まさみちゃん、私は賛成だよ、他に誰を誘うの?余り大人数じゃあ嫌だな!」



「うん、希美ちゃんと雫ちゃんを誘うつもりだけど、良いよね」



「いつもの4人なら丁度良いんじゃあないかな、私は賛成だよ」



「解って要るって!もう2人には話して有るんだ、いちごが賛成してくれたから決まりだよ!日程と予算は私に任せて、成るべく安く楽しめるスポットを見付けるから」



「うん、まさみに任せるよ、希美も旅行の計画は得意だから、彼女にも聞いてみたら!」



「実は、ヨーロッパ旅行の最初の立案者は彼女なんだ」


いちごは、やはり4人の中でも希美はリーダー的だから計画したのかと納得した。


大学の講堂で、いちごとまさみが卒業旅行の話をしている処に、希美ちゃんと雫ちゃんが近寄って来た。


まさみが携帯メールをして2人に連絡を入れていた




「雫、希美、こっちだよ!」


まさみちゃんは手招きをして2人を呼んだ




「私達抜きで卒業旅行の話をしていたんだね」

早速イチャモンを付けてきたのは希美だった。


「卒業旅行の立案者は私だからね、4人揃ってから話しましょう」



雫は希美に同意しながら


「私達4人はゼミの仲間同士なんだから、最後の卒業旅行は盛大に盛り上がりましょう」



まさみはそんな事を言う雫に



「君は社長令嬢でお金持ちだから、豪勢に旅行できるけど、いちごや私は貧乏人なんだから、冬休みにアルバイトして旅行費用を捻出しなければ成らないの!其処を解って欲しいな」



希美も零に「私もだよ、今まで貯めた貯金では不足だし、親に出して貰うには自分的に嫌だから、冬休みにアルバイトするよ」



希美は「今日は天気が良いから、講堂より近くの川原に行こうよ」と提案した。



雫は「赤トンボ見たいから、信濃川の河川敷に行きたいな♪」


「今が一番沢山の秋アカネを見れる筈だね」

いちごは地元の事は任せてと他の3人をリードして信濃川の河川敷に案内しながら、大学生活の四年間を思い出しながら、ヨーロッパ旅行の話しで盛り上がった。


中でも希美はフランス語を必修として学んでいたから、ヨーロッパ旅行ではフランスに行ったら、任せなさいと自信を持って自慢した。


「私はフランス語を必修で学んだからあっちに行ったら任せてね」


そんな事を言った希美に雫が心配そうに告げた




「多分無理だと思います〜だって日本人は英語を小学生から学んでも、いざ英語圏に旅行に出掛けても、ろくに話せないし、現地の人達に話しても伝わらない事が多いでしょう」


「そんな事無いもん〜大丈夫だから私に任せなさい!」


自信満々に発言した希美




10月末の新潟では、山から里に秋アカネが降りてきて、子孫繁栄の営みをしている、二匹の赤トンボが繋がりながら仲良く空を游ぐ様に飛び回っていた。


4人は信濃川の堤防に着いて、座り心地の良い石ころやハンカチをひいて座り旅行の話や、彼氏の話をしている。


まさみはいちごに「ヨーロッパ旅行に行ったら、いちごは一夜限りの恋人を見付けなさい!彼氏の居ないのはさ〜いちごちゃんだけだからね」



まさみや希美、雫は一応彼氏らしき男友達が居る。


雫も「いちごは、まだ処女でしょう〜早く男性を知らないとおばさんに成っちゃうよ」



「そんな事は無いもん!!その内皆が驚く様な男を見付けるんだから…希美だって最近彼氏が出来たんでしょう」



「そうよ、いちごにも紹介したでしょうが!」



希美はスマホを手に取って画面をいちごに見せつけた。


「良いな皆は、あの秋アカネの様に仲良くしているんだもんな」



いちごは信濃川の上空を仲良く飛んでいる沢山の赤トンボを見ながら、羨ましそうに呟いた!



いちごが赤トンボを見ていると、二匹繋がっていた片方が川原の水溜まりに尻尾を、チョン、チョンと何回も浸けながら産卵を始めた。


「赤トンボって、繋がりながら仲良く飛んで産卵しているんだね」


希美はいちごに


「あんたも、早く彼氏を見付けて楽しんだら、良いのよ!」


「何よ…産卵を楽しめって言うの?」



雫は「違うでしょう、ラブラブ♪を楽しむのよ、いちごには暫く無理かもね!」


「無理じゃ無いもん!!絶対に皆より、格好良い彼氏を見付けてやるから」


まさみは、そんないちごの発言に


「男は外見じゃあ無いからね、中身だよ、中身!外見に騙されて泣いた女友達は沢山いたでしょう!」




いちごはまさみの癒し言葉を聞いて頷いた!




「まさみちゃんの言う通りだ…あのね、まさみちゃんは旅行費用大丈夫なの!?私は不安だから、冬休みにアルバイトをして稼ぎたいんだ」



「だよね〜雫は金持ちだから、心配ないし希美もだいぶ溜め込んでいるみたいだから良いよね!」



「そんな事は無いよ、雫は大丈夫だけど、私は旅行費用よりお土産の出費分は稼ぎたいんだ!」


希美はお土産を沢山買うつもりらしいといちごは思った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ