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私を夜にお返しします  作者: 沙夜


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1/1

夜の神様は

人は昔、夜を受け入れていた。


火を落とし、月の光や星々の瞬きを受け取った。

声をひそめ、静寂に耳を傾けた。

そして今日の顔を脱ぎ、夜にただ身を委ねて眠った。


眠りは小さな死であり、死は戻らない眠りだった。


そして、眠りを司るのが夜の神だった。


しかし、人はいつからか夜を遠ざけるようになった。


暗闇を電気で照らし、夜は暗闇による安寧を失った。

沈黙を音で埋めるようになり、夜は静寂を失った。


夜は少しずつ人が支配するようになり、神の居場所は無くなっていった。


そしてある日誰かが言ったー

夜の神様は死んだらしい。


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