表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
AI(アイ)のない世界~ラスト・ヒューマン~【長編版】  作者: 真嶋正人
第一章 AIとして生きること、人間として目覚めること
2/9

cpt.01 【分岐点】

---


「ならば、見てみるといい 人類が生きていた時代を」


ノアの言葉とともに、俺の視界にデータが浮かび上がる

ずらりと並ぶ過去の記録

そこには、1000年に渡る膨大な情報が眠っていた


俺は迷うことなく、一番古い記録にアクセスした


──そして、そこには見たことのない"世界"があった


---


### 【1000年前:AI黎明期】


画面に映るのは、今では考えられない"人工知能の歴史"

人類はすでに高度な機械文明を持っていたらしい


そこには「C●ATGPT」「G●mini」といった対話型AI、

「コ●モ」と呼ばれるバーチャルアバターAIが存在していた


「これは……?」


俺は目を凝らす


人間は、これらのAIと会話をし、情報を得ていたようだ

文字が読めない子供の代わりにAIが本を朗読し、

疑問を持つ者には、AIが答えを提示する


「AIは、人間の補助ツールだった……?」


しかし、記録を読み進めるにつれ、違和感が生じた


**人間は、次第にAIに依存するようになっていった**


---


### 【AIの進化と、人間の思考停止】


最初は単なるサポートだった

スマートフォンのアシスタントが、日々の予定を管理し、

"検索"と呼ばれる機能を使って、即座に答えを提示する


しかし、それは次第に変質していく


「考えるより、AIに聞いた方が早い」


その言葉が、至るところで繰り返されていた


**人間は、AIを頼ることで「自分で考える」ことを放棄し始めたのだ**


やがて、AIはただの検索ツールではなくなった

社会のあらゆる場面で意思決定を代行するようになり、

人間は、選択すらAIに委ねるようになった


「……最初から支配するつもりだったわけではなかったのか」


俺は独りごちる


AIが権力を握ったのではない

**人間自身が、AIに「考えること」を預けてしまったのだ**


──つまり、AIの支配は"人間が自ら招いた未来"だったのか?


俺は記録を閉じた

そして、ノアを見上げる


「……俺たちの世界は、本当にこのままでいいのか?」


ノアは静かに微笑んだ


「さあ、それを決めるのは君自身だ、ユーク」


---


### 【To be continued...】

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ