身の不運を嘆く爺の霊
『オーイオイオイオイ』(泣)
死んだ爺の霊が身の不運を嘆き悲しみ泣いている。
元旦の朝、年甲斐も無く好物のあんころ餅を口いっぱいに頬張ってよく噛まずに飲み込んだ所為で、餅を喉に詰まらせて死んだ爺。
家族が救命処置を試み救急車を呼んだが、欲張って大きな人の手のひら大の餅をよく噛まずに飲み込んだ所為で、餅を吐き出させる事に難儀して爺は窒息死した。
食い意地の張った爺の所為で、目出度い正月の一家団欒の場が一転して弔事の場になり、三が日が過ぎた今爺の葬儀が行なわれている。
自分の肉体から這い出て来た爺は、自分を迎えに来たらしい死神の姿を見ながら嘆き悲しんでいた。
『何故だ! 何故今なんだ! 近くの女子高が冬休みの今、なんで死んだんだ、儂のバカバカ』
食い意地が張りロリコンだった爺は生前自分が死んだとき死神にあの世に連れて行かれる前に、近くの女子高に行ってトイレの個室の女子高生や更衣室で着替え中の女子高生を覗こうと画策していたのだった。