5.検査結果と手術内容変更の説明
入院して一夜明け、担当の先生から昨日の検査結果の説明と、それに伴う手術内容の説明を受けました。
当初はステント留置(要は細くなった血管を金属製の網目の筒で拡げてやる手術)のみで済むかと思われていた訳です。
この場合は、部分麻酔ですみ手術後も、比較的早く退院できるとの事でした。
しかし、冠動脈造影検査の結果、心臓の筋肉へ血液を流す血管の内、前側2本と後ろ側2本の血管が細くなっている事を画像で示され、場所的にステント留置術(血管内部にに網目状の管を入れて拡げる術式)が困難であるという説明を受けました。
この段階で医療小説やコミック・ドラマで有名な心臓バイパス手術になるのだなと思いましたが、その予想通りに説明は続きます。
『医師から術前患者さんへの説明書』と言う印刷物を頂き、それに沿った説明を受けたので、以下に箇条書きに記します。
1.狭心症について
心臓の筋肉に血液を送る血管が細く(狭窄)なり、心筋へ十分な血液が送られない事により胸痛や圧迫感を起こす症状
2.手術の方法
・全身麻酔
・胸部正中切開
・細くなった部分を迂回させるバイパスグラフト採集(要は細くなった部分を迂回させるために他の部分から切り取った血管を使う)
・予定では人工心肺は使わない
・ただし場合によっては人工心肺を使用する可能性もある
・専門の麻酔科医による全身麻酔
・術直後は気管内挿管チューブを挿入したままICU(集中治療室)へ帰る
3.可能性のある合併症についての説明
・出血
・脳障害
・急性心不全、心筋梗塞
・急性腎不全
・不整脈
・感染
・肺の合併症
・横隔膜神経痛
・末梢神経障害
・大動脈解離
・錯乱
・その他予期せぬ合併症
以上による周術期死亡:3%以下
以上のような説明を受けた訳ですが、理性では冷静に受け止めたつもりでしたが、片目だけですが少々涙目になっていたのを覚えています。
特に周術期死亡の3%以下と言うのは、個人的には無視できない数値と感じました。
この日と翌日だけではありましたが、どんよりした雰囲気を醸した自覚があり、スタッフの方々にも気を使わせたように思います。(普段はしないような話題を振ってくださったりして、助かりました)




