メガネ、その名は「魔眼殺し」
「眼鏡をかける」そこにはどんな理由があるのでしょう。その理由の一つになるんだか、ならないんだか……の話を書いてみました。私は近視のメガネですけどね。
ある日、学習塾からの帰り道の夜、僕は黒いドレスを着た若い女の人と出会ったんだ。
その人は、すごく疲れているように見えた
「はぁ、はぁ……くっ、私としたことが、魔力切れなんてね」
「あの、その、お姉さん?大丈夫ですか」
「誰だい?まったく、認識阻害魔法もできやしない。ん?」
黒いドレスのお姉さんは、僕をマジマジと見る。
「少年……君は、魔力持ちか。私に少し分けてもらえるかな」
「まりょく?」
「気が付くことなく、人生を終える人も多いけどね。私に魔力を分けると、少し疲労感が来る程度なんだけれども、お願いできるかな」
切実な要望に思えた。
「いいよ。どうすればいいの」
「オデコに私の手を、こうするの」
お姉さんの綺麗な手が、僕の視界を遮る。
「いくわよ。魔力吸収……あら?封印?魔力と一緒に流れて来ちゃった」
お姉さんの手のひらが僕から離れて、遮られていた視界が戻った。
「お姉さん。す、すごい」
僕は新しい視界を得た。お姉さんの服がスッケスケだ。
上半身を堪能した後、視線を下半身に移動させる。
「どうしたの、封印が剥がれちゃったけど」
「下の毛、生えてないんですね。まる……見え」
お姉さんは、ガバっと腕を動かして、胸と股間を隠した。
「処理してるだけよ。って何?魔眼でも封印されていたの」
あ、腕で隠された。残念、でもセミヌードもそそる。
「そんなの分からないですよ、魔力を分けただけ?なんですから」
「透視の魔眼か何かかしら……えーと、封印は、まるっと生きたまま私が動かせるから」
ゴソゴソとバッグの中を探す、お姉さん。
遮っていた腕が移動されたので、みえる、みえる、綺麗な裸体だなぁ~。脳内フォルダに保存、保存。
「あった、コレコレ。封印移動っと」
そうして、男女兼用デザインの黒ぶち眼鏡が少し光った。
「この眼鏡をかけてみて」
「う…うん」
かけてみると……お姉さんの黒いドレスが透けなくなった。
「あ、服が」
「まったく。なんてハレンチな魔眼もっているのよ。封印を網膜とか脳に移動させるのは無理だから、この眼鏡に移しておいたわ。悪いけど眼鏡をかけて生活してね。それじゃ魔力ありがとう」
そうして、僕の魔力を吸収したお姉さんは、元気いっぱいになり、走っていった。
その後ろ姿を眼鏡をはずして見たら。形のよいお尻を眺めることができた。脳内フォルダに保存、保存。
さて、早く帰って自家発電しよう。ティッシュの残りは充分だろうか。
----------------------------------
「お兄ちゃん。朝だよ、起きて」
小学校高学年の妹が僕を叩き起こす。
「ん~、もうちょっと。」
そう思って、薄く目を開けると。妹の制服が透けていた。そうか、うっすらと毛が生える歳になったんだなぁ。最近は、お兄ちゃんとお風呂に入ってくれないから、知らなかったよ。
「もう、私は当番で早いから先に行くからね」
そう言い残して、妹は先に向かう。
僕は枕元のメガネをかけて、キッチンに向かった。
「あら、眼鏡かけてどうしたの?」
「賢そうにでも見せたいのか?」
母親と父親が僕のメガネに質問する。
「ん~ちょっとね。UVカットとか色々」
適当な返事を返しておいた。
スッと眼鏡を外してみると、母親の服は透けるが、父親の服はそのままだった。
昨日の帰り道でも少し試したが、女性しか透けないらしい。母親の裸には興味がないので、魔眼殺しのメガネをかけながら僕は朝食をとった。
そして中学校に向かう。ここからが本番だ。
グラウンドで部活している女子がいた……
スッと眼鏡をあげる。体操服がスッケスケになる。嗚呼、眼福でございました。
やばいやばい、あんまり見ていると股間がテントになってしまう。昨日は、けっこうハッスルしたんだけどな。元気だね僕の分身。
教室に入って席につくと、クラスメイトのナオミちゃんに声をかけられた。
「え、何?タカシ君?眼鏡かけてる。イメチェン?」
目の前にやってきて、ヒョイっと僕のメガネを奪い、自分の顔にかけた。
「やっぱ、度数は入ってないんだ。似合う?」
顔を見るどころではない。約50cm先の裸体に、僕の視線は吸い込まれてる。この子、可愛いだけじゃなくて、けっこう……いいカラダ。やばいやばい、ちゃんと眼鏡姿をチラ見して
「似合うじゃん。男女兼用デザインだし」
適当な感想を述べてたものの、視線を服が透けた胴体に戻してしまった。
「な~んかヤラシイ目で、顔以外を見てない?」
「み、見てないって。ヤラシイ目を隠すのにも眼鏡がいるんだって」
「エロ目隠しってwwwウケる~♪」
ケタケタを笑いながら眼鏡を返してもらった。ナオミちゃんの後ろ姿を拝んでから、僕は眼鏡をかける。が、しかし……油断した。
「おいタカシ。そのデカブツしずめておけよ。もうすぐ授業だぞ」
「ああ、ヤバイ。くっそ」
うっかり、股間をテントにしてしまった。
僕の通う中学校は、
起立 合掌 礼 着席
のため、ポケットに手を突っ込んで、テントの中央柱となる暴れん棒を押さえつけることができない。おのれ合掌、なんというセクハラ挨拶。
しずまれ~しずまれ~。必死で精神統一をして深呼吸をおこなう。よ、よし。少し柔らかくなった。これなら何とか、前かがみもマシなレベルに。
そうして、先生が教壇にやってきた。
起立 合掌 礼 着席 。
よかった、どうにか乗り切ることができた。
そのあと、ちゃんと柔らかくなるまで、5分くらいかかってしまった。
----------------------------
授業を淡々とこなしながら、僕は眼鏡をチョイチョイ外して、女子達を確認する。下の毛の処理だの、胸のパッドだの、知らなければ良かった情報もわんさか。でも、まぁやっぱりねぇ見たいもんねぇ。
重要なのは、自分の股間が反応する前に眼鏡をかけることだった。
そうして、この授業がやってきた。体育だ。
「伊達メガネなんだろ外しておけよ。ボール当たると壊れちまうぞ」
と、本職のメガネ君からアドバイスをいただく。彼は何回か体育の授業でメガネを壊している。
「あぁ、そうだな」
体操服の生地って柔らかいし、テントになるとモロバレだから、できるだけメガネをかけておきたいと思ったり。でも、この魔眼殺しのメガネを壊してしまうとスペアは無いし。
そうして、僕は、魔眼殺しを眼鏡ケースに収納して、体育の授業に向かった。
今日の体育は体育館を分割して、男子はバレーボール、女子はマット運動だった。
股間のテント発生事件を未然に防ぐために、なるべく女子の方を見ないようにしないといけない。見たいけど。
そうこうして準備体操も終わり、バレーボールを僕達は始める。ああ、隣のマット運動を見たい。
「じゃぁね。開脚前転、いっくよ~」
ナオミちゃんの声が聞こえた。ココから体操マットは位置的に近い。ぬおぉおおお我慢の限界だ。
僕は見てしまった。ガバっと足を開いて前転するスケスケ状態のナオミちゃんを。スマホのエロ画像検索では出て来ない、10代クラスメートの秘密の部分を。
「おいっ、レシーブ」
僕が隣の女子達をガン見していると、前からバレーボールが飛んできて、顔面を直撃する。
「イテェ」
バチンという音の後、鼻血が垂れてきた。
「コッチ見過ぎ、このエロ助。その鼻血の原因はボール?私達?保健室行ってきなさいよ、もうっ」
女子達にも見ているのがバレてしまったみたいだ。めっちゃ笑われてしまった。わかるまい、スケスケの魔眼で、今もガン見しています。鼻血の原因はコッチかな。
「血が止まるまで、ここで座っておこうかな」
視線は、現在進行中の女子の開脚前転。
「はやく、保健室いってこい」
「は~い」
仕方がないので僕は保健室に向かった。