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とも子の洋裁店  作者: お舐め
2/9

二人の男

とも子のいる洋裁店だが、本当に調子よくいっている。

CADの操作も楽々できるようになった。

でもね、「桂子」がやってるのに「とも子の洋裁店」って不思議だと言う人もいるんだ。

でもね、みんなの好きなロンリーガール=とも子が主人公だから、これでいいのだ。

実際、とも子の業務成績が評価されて、ギャラもアップしたんだ。

まったくいい、感じだね。


ところが、ある日桂子は店の近くでばったり、高校の同級生に会った。

男だ。名前は冨士夫。

「よう、桂子ちゃん。久し振りだね。元気?」

「あ、元気よ。冨士夫君はどうしてるの?」

「君のとこは、旦那さんとあと一人、長身の女の人がいるよね?」

桂子は不審に思った。

「え?なんで長身の女の人の事を知ってるのよ?」

「そら、店の近く通ったら、見かけるやん。どうしてよ?」

「あんた、とも子さんにラブレター書いたのあんた?」

冨士夫「えええ???そんなもん書くわけがないだろ」

「ホンマ?」

「そらそうよ。だって、お互いに面識ないじゃん。

おい、誰か、その長身の人にラブレター出したのか?」

桂子は渋々、

「そうなんよ。誰からかわからないねん」

冨士夫は苦笑して

「そらそうやろ(笑)ラブレターは自分の名前を秘密にして出すもんやで。


すると冨士夫は思いついた。

「あ、もしかしたら、あいつや!」

「あいつって誰よ?」

「正太郎や。実はな、こないだ、正太郎に君の店の長身の、割と可愛いニコニコしている・・・」

「うるさいなあ、名前で言いよ。とも子さん」

「そうよ、そのとも子さんの話を正太郎に話してん。」

胡散臭そうに桂子は訊いた。

「どんな話よ」

富士「う?いやあ、あのとも子さん、マブいって」

「マブいって何よ?」

冨士夫は一瞬もたって「だからカンワユイってこと!」

桂子

「キャー!私らが知らんうちにそんな話してたのね?この変態!」

「何が変態やねん。カワイイもんはカワイイって言うてるだけや」


桂子は懇願するように冨士夫に手を合わせた。

「お願い、彼女とても調子いいねん。だから邪魔せんとってよ」

富士「いや別に邪魔なんかしてないよ。ただ、正太郎が俺を出し抜いて

ラブレター出したのが気に入らん。一言相談すりゃいいのに」

「な、あんまり関わらんようにしてや。店の売り上げにも影響するし、私らあの子が便りやねん」

「よし分かった。取り敢えず、俺から正太郎に話してみてどういう事なんか確かめてみるわ」


一方、とも子はまったくそんな事を気にしてない。

ひたすら、仕事に集中している。

だから冨士夫や正太郎の事はまったく知らない。

桂子もそんな話には一切かかわってない。

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