プロローグ
初めまして、夜光猫です。
処女作のプロローグとなります。
この作者、前書きですら口下手が発動しています。
これから細々とですが続けていくので、よければどうぞ蒼真の冒険を見守ってやってくださいませ。
気が付けば、真っ暗な空間にいた。
何を言っているのか俺にも分からないが、残念なことにこれは現実である。
頬をつねっても椅子の背もたれに頭を叩きつけても、ベッドの上で「あぁ!夢だったのか!!」とはならず、辺り一面真っ暗なままである…椅子?
「…あれ、俺、これに座ってたのか」
状況を整理してみる。
現在、この空間には俺一人だけがいる。
「空間」という表現をしたのは、自分のいる場所が明らかに部屋には見えないからだ。
壁すら見えない。マジ真っ暗。俺の未来みたい。
そして、俺の目の前には椅子がある。
一人用の椅子で、見た目的にはその辺のホームセンターに行けば売っているような木製の椅子だ。
以上が、この空間にある全てのものである。
「…何これ?」
不安から、ついつい独り言を呟いてしまうが、これくらいは許してほしい。
本当に、なんで自分がここにいるのか分からないのだから。
とはいえ少しづつ考えを巡らせてみると、奇妙な点に気が付いた。
「ん…?」
思えば、変な話である。
壁も何もない、真っ暗で何も見えないであろう空間なのに、椅子や自分の着ているスーツは、鮮明に、肉眼で捉えることが出来ているからだ。
「変だな…」
考えていると、後ろから、扉の開く音がした。
「すみません、遅くなりました!」
「ほえ?」
集中してたからか、思わず間抜けな声が出た。
勢いよく身体ごと振り向くと、そこに美少女がいた。
「…えっ、誰?」
目の前の美少女に、俺は思わずそう聞いた。
そして当人たる謎の美少女は答えた。
「初めまして、私は今代の神・ニュクスの加護を担当しています、天城 凛と申します」
天城 凛。
日本名であることに対して疑問に思うが、最低限のマナーとして、こちらも名乗ることにする。
「これはこれはご丁寧にどうも。初めまして、鎹 蒼真です」
言いながら、俺はスーツの胸ポケットから名刺入れを出そうとする。
しかし、今更ながら名刺入れが入っていないことに気が付いた。
天城さんは首を左右に振って、俺に言った。
「あっ、大丈夫ですよ!それより、本題に入っても大丈夫でしょうか?」
「本題、というと…この現状についての説明、ですよね」
この人が、今の自分の状況を作り出した張本人なのだろうか?
まぁ、その辺りの話も、聞いていけば分かるだろう。
「はい、その通りです。あ、立ったままというのもアレですし、どうぞ座ってくださいな」
天城さんは座ることを勧めてくる。
見た限り、彼女自身からは悪意は感じられないので、応じることにする。
「すみません、失礼します」
なんだか、面接みたいだなぁ。
去年の就職活動を思い出しながら、静かに先ほどの椅子に座った。
俺が着席するのを確認すると、天城さんは真剣な面持ちで言った。
「鎹 蒼真さん。あなたは、通勤途中に通り魔から女子学生を庇って、亡くなってしまいました」
自分が死んだという事実を聞かされた、当人たる俺は。
「俺、すごい格好いい死に方したんですね」
そう突っ込まずにはいられなかった。
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初めまして、夜光猫です。
※後書きとは別に、ちょっとだけ…
記念すべき第1回目、プロローグとなる部分です。
拙い文章だなぁと自分でも思いますが、これから蒼真の物語を見届けてくれる人がいれば、
それ以上嬉しいことは無いなぁ…というのが、今の気持ちです。
次回、異世界へ行かなかったらごめんなさい。
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この作品は、趣味で書いています。
どうも、夜光猫です。
読んでくれた方、ありがとうございます…いかがだったでしょうか?
きっとありきたりで、「どこかで見たぞ…」というような部分も多いかもしれません。
文才ゼロだけど書きたいものを書きたいように書くぞ!なんて気持ちでやってます。
後書き冒頭でも伝えた通り、この作品は趣味で始めました。
だからなのか、気付けばかなり開拓されていたジャンルである異世界転生ものに、気付けばなっていた…という経緯があります。
いつか物語を書いてみたい、という夢自体は私が中学生の事からあって、いよいよ我慢しきれなくなって始めたのが、「勇者に努力は欠かせない!」です。
中学の頃に思い描いていた妄想の1つを形にしていくのは、なんだか恥ずかしい気持ちになりますが、よければこれからも蒼真の冒険を見守ってあげてください。
本来後書きというのは、作品の深い部分に触れたりなどする場所でもある様ですが、まだプロローグを書いたばかりなので、初めての後書きという事で、そろそろ許してください!
それでは!