6話:星の鼓動は愛
ぼちぼち生きている烏鷺です。
今日も衛視として町を回っています。今日は夜勤の日なのでとっても眠いです。明日は明けの日、あさってた休日。つまり寝ずに頑張れば連休なんです!
連休なら旅行です!この町から半日歩けば温泉があるんです!疲れを取るには温泉につかるのが義務なんです!だから勤務が明けたら着替えてすぐに出発です!温泉旅館に1泊なんですよね!
だから、犯罪者さんは今日はお休みするべきなんです!犯罪者さんが出れば調書作成で半日潰れて旅行ができませんから。
願いもむなしく、盗人さんが出てしまいました。元神官で自分を聖女と言い張る自称"聖シッター"とコアックトゥなる二人組の盗人さんです。強盗団"シッタ・パー"の幹部です。なぜ幹部が子分も連れずに空き巣しているのかわかりません。
隊長がシッタ・パーの親分であるエキスト・ラーの居場所を聞き出せと僕に命令しました。お休みはなくなるようです。
既に別の町で、最高幹部のガヤ・ワンサーを逮捕済みなので親分を逮捕できれば壊滅させられると張り切っています。
それにしても温泉、名の知られた強盗団の幹部が…銀貨があれば儲けモノって、庶民街に空き巣なんて連休が、いったい何が起きているんでしょう?
下っ端衛視の僕には関係ありませんが。気になりますね、隊長のマルナ・ゲッダーさんは報告のため治安局に行くそうで取り調べから調書作成まで全部僕がしないといけません。
取り調べ4日目…名の知られた犯罪者だけにまだ自白しません。徒歩10分の治安局に言ったマルナ隊長もまだ帰ってこないのが不思議です。
なぜか衛視のみんなも出勤してきません。
取り調べ10日目…ついに白状し始めました。ご褒美に僕がごちそうを作ってあげたら、泣きながら感謝して聞いていないことも教えてくれています。
「すべてを白状するからそれを何所かにやってくれ」ってセリフの意味がよくわかりませんが。
治安局から、やっと引き取りに来ました。すっかり改心したようで治安局の人に縋り付いて前非を悔い改めて泣いていますね。
治安局の人が休暇を許可してくれました、なんと!4連休もしていいそうです。…万事塞翁が馬です、不幸の後には幸運が来ます!…ん?ってことは休暇が終われば不幸が起きるの?
細かいことは考えません。とりあえず休暇を!温泉を楽しむべきですね。今日はもう上がっていいって言ってたし明日からの4連休だから、4泊してもいいわけで…温泉巡りが楽しみです。