表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剣物語  作者: 渋谷かな
44/78

北風

「エルフ。今、帰ったぞ。」

「誰がエルフだ!? 師匠と呼べ! 師匠と!」

「エルフは、エルフだ。」

「ハヤテ! 風の剣騎士の鎧を取り上げるぞ!」

「卑怯者!? それでも師匠か!?」

「やっと師匠と認めたな! ニヤッ。」

 風の剣騎士のハヤテは、風の谷のエルフ師匠の元にやって来た。

「返すよ。風の剣騎士の鎧。」

「なに?」

「私は甦った邪悪なる者、伝説の剣騎士デカノーホウトを倒すために強くならないといけない。だから、風の剣騎士の鎧よりも強い剣騎士の鎧が必要なんだ。」

「そうか、やはり、邪悪なる者は甦っておったのか。」

「それは困りましたね。」

 エルフの元でお茶を飲んでいる風人が一人いました。

「友達か?」

「初めまして。ジンと申します。」

「つまらない師匠ですが、仲良くしてやってください。」

「誰がつまらない師匠だ!?」

「分かりました。」

「ジーン!? おまえも分かった言うな!?」

「つい。」

 風の精霊エルフは、誰からも愛されている、いじられキャラでありました。

「ということで、風の神アネモイの一人、北風ボレアース様の所に行って来るわ、北風の剣騎士の鎧をもらってくるぜ!」

「いってらっしゃい。」

「またね。」

 ハヤテは、エルフ師匠の元を去って行った。

「あいつはバカですな。」

「そうです。困ったものなんです。」

「まず、目上の師匠に対する口の利き方がなっていない。」

「申し訳ありません。風の剣騎士の鎧を与える前に、もっと厳しい修行をさせて、根本的に性格を変えるべきでした。」

「まあ、ボレアースにコテンパンにやられるでしょうね。」

「少しは反省してくれるといいのですが。」

 エルフ師匠と友達のジンは、ハヤテのことを心配するのでした。


「ギャアアアー!」

 ハヤテが強風に吹き飛ばされる。

「北風の剣騎士の鎧が欲しい? たかが風の剣騎士が風神の剣騎士の鎧を欲しがるというのか?」

「そうだ! 私は邪悪が世界を覆う前に、邪悪なる者となった伝説の剣騎士デカノーホウトを倒さなければいけない! だから強い剣騎士の鎧が必要なんだ!」

「おまえなど、邪悪なる者と戦う資格すらない。北からの冷風に吹き飛ぶがいい! ノース・ウインド!」

「うわあああー!?」

 ハヤテは北風の神ボレアースの必殺技によって、遥か彼方に吹き飛ばされてしまう。

「あんな、ひよっこが風の剣騎士だったとは。」

 北風の剣騎士ボレアースは、ハヤテが吹き飛ばされた空を見つめている。


「ウギャアアア!?」

 空からハヤテが落ちてきて、地面に打ち付けられる。

「おかえり。」

「早かったな。」

 そんなハヤテをエルフ師匠とジンがお茶を飲みながら出迎える。

「クソッ!? 諦めるものか!? 北風がダメなら、南風、東風、西風があるさ!」

「根性だけはあるな。」

「いいや、諦めが悪いだけだ。」

「私は絶対に強くなってやるんだ!」

 風の剣騎士ハヤテの戦いは、まだまだ続く。

 つづく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ