信じる
「カエン、ウスイ。姫は俺が助けるからな。」
姫の元に向かう救世主様。しかし、何だか温かい気温が寒くなってきた。
「なんだか寒いな? 息まで白くなってきやがった? はあ!? まさか!? この寒さも剣騎士の仕業か!?」
「良く気づいた。と言いたいところだが、救世主様、自分の足元をご覧ください。」
「なに!? 足が地面に凍っている!?」
「私の名前はヒムロ。姫様の氷の剣騎士です。」
「氷の剣騎士!?」
現れたのが全身から冷気を放つ、氷の剣騎士ヒムロだった。
「やめろ! ヒムロ! 俺たちが戦う理由は無い! 姫は操られているんだ! ウスイも分かってくれた! 一緒に姫を助けに行こう! 無駄な戦いをする必要がないんだ!」
「そうか。ウスイは姫への忠義を果たしたのだな。それならば私も姫のために、救世主様と戦って、華々しく砕け散ろう! 氷技! アイス・ボックス!」
「うわあ!? 俺の体が氷で覆われていく!?」
救世主様の氷漬けが完成した。
「意外とあっけなかったな。これで姫様の命令は果たした。これで悪夢の剣騎士とやらを氷漬けにすることができる。」
氷の剣騎士ヒムロは、この場を立ち去ろうとする。
「おい、まだ終わってないぞ。」
「バカな!? 確かに氷漬けにしたはず!?」
「この世界では剣が全て。剣騎士に魔法は効かないんだぜ!」
救世主様が氷を粉々にして外に飛び出す。
「なに!? 私の氷を破壊しただと!? ありえない!? 絶対にあり得ないことだ!?」
「俺の姫を助けたいという強い気持ちが、ヒムロ、おまえの氷を粉々にしたんだ!」
「私の姫を守ろうとする気持ちよりも、救世主様が姫を思う気持ちの方が上だというのか!?」
「俺だけの気持ちじゃない! カエン、ウスイ、二人の姫を救いたいという気持ちも俺に託されているんだ! だから俺は姫を悪夢から救い出すまで負ける訳にはいかないんだ!」
救世主様の夢を叶える気持ちが増大し、剣に大きな力を与えてくれる。
「ヒムロ! おまえにも教えてやる! 夢を見るものじゃない! 夢は叶えるためにあるんだ! くらえ! ドリーム・ソード・スラッシュ!」
「いいだろう。救世主様の夢が本物かどうか、この私が確かめてやる! アイス・ソード・スラッシュ!」
互いの必殺技が炸裂する。
「救世主様。あなたの夢は本物のようだ。どうか姫を助けて下さい。ギャハッ!」
「ヒムロ!? なぜだ!? なぜ戦い続けたんだ!?」
「救世主様なら姫を救い出してくれると信じたからです・・・バタ。」
氷の剣騎士ヒムロは地面に倒れて気を失った。
「ヒムロ。後のことは俺に任せろ。必ず姫を悪夢から救い出してやる。」
救世主様は、氷の剣騎士の夢も託されて、姫の救出に向かう。
つづく。




