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松オタの彼女が寝取られているなんて、誰が思っていましたか??

作者: keiesu

実体験じゃないですよ。まさか初投稿作品が短編で卑屈だなんて、ウケると思うので、見てほくそ笑んでください。

決定的瞬間だった。人前では手を繋ごうとしないアイツが、嫌々恥ずかしがりながらそれをしているのを。大学の門から出ようとした時だった。


「どうしたの??」


帰路でのお馴染みのメンバーの女に突然立ち止まったことに疑問を持たれ、そう言われた。


「いや、忘れてることあったような…って思っただけだ。問題ない」


俺はそう言いながら、アイツが大学から出ていくのを待った。再び足を動かし始めたのは、それから10秒後。

駅までの道で俺は冷静だった。心臓をぎゅっと握られているような感覚はあったが、頭はしっかりしてる。今までの付き合いを振り返った。


高校の同級生のアイツは、アグレッシブオタクで自分のしたいことが優先される統計的B型の象徴みたいな奴だ。顔面偏差値は、まあ56くらいかな?

仲が良かった俺たちは意図せず、違う学部ではあったものの同じ大学へと進学した。それからしばらくして、交際というところまでやってきた。

付き合いが始まってから1年と5ヶ月だ。飽きられたな、というのが俺の1番最初の見解。しかし、どこかで男ができるような人脈無かったなと考える自分がいた。


「ちょっと、顔怖いよ?」


「そうか?普段と変わらんと思うが」


さっきから、話しかけてきているコイツは彼氏を持っている余裕ぶっかましているズルい女。


「悩みあったら言ってね!」


とかほざいているが、大抵コイツのしょうもない相談を聞く道へと進む飲み会はもう懲り懲りだ。

なんでそんなやつと一緒にいるかって?可愛い女といると優越感に浸れる、という至ってクズい理由だ。


「はいよ、ありがと」


コイツにそう言った俺は再び振り返りを始めた。

あまり連絡SNSを利用しない女だった。呟ける某SNSは多用していたようだった。大学の講義が大変という事と重なり、なかなか返事が返ってこないのが現状。

最初は、交際を始めれば連絡沢山取るのかと思っていたが、アイツは信念が曲がらない奴だった。


(ぷしゅー)


しばらく歩いていた俺はあっという間に、駅についていた。電車に乗った俺は空いている座席に座った。座ると振り返りが捗るなぁ。

そう言えば、アイツとデートというデートしてないな。基本3ヶ月に一度会うという大学生の交際中は思えない頻度だった。そして日頃の鬱憤を晴らすように、あったら性行為に浸っていた。

そこで俺は思った。風俗じゃんか。一応その思いをぶつけてみたが、「愛があるから」と言われたが重みはなかった。

そんなスパンで会っていた俺らは1年以上交際しているもののあった回数では片手で数えられる程度だった。

寝取られても仕方ないか??でも、寄り添ってアイツのこと理解していたはず。それもつもりだったのか…。


『次は高田馬場、高田馬場』


降車駅だ。友達に別れを告げ、徒歩3分の家へ向かった。

家に着いた俺はノートパソコンを開き、趣味である執筆活動を始めた。


「あら、すごいスピードで書けるぞ」


開き直ってるな、俺!!ここまで開き直ると、寝取られることに気付いてない設定で、なるだけセフレ関係を続けてやろう!最低と言われてもしょうがないけど、気付いていない設定だから問題ないよね!w




とか言って、あれから1回だけ会って、何もせずに交際中止を申し出た俺は正直者。

その後、一般企業に就職した俺は片手で書き上げたライトノベルで大ブレイク。ミリオンヒットを上げ、アニメ化まで漕ぎ着けた。会社を辞め作家の道を進み始めたのは、3年経ってからだ。




(ガチャ)

そしてあくる日、俺は重たいパーティ会場の扉を開いた。


「あ!松原久しぶり!!」


高校の同窓会だ。


「よお、芹澤」


仲の良かった女子との再会。


「優希あっちにいるよ」


「その情報いらないよ」


昔好きだった女の名前でいじられる。俺は芹澤と別れると隅の方に飲み物を持って向かった。

立食スタイルのパーティでは、色々なところに同級生たちがいる。


「おー、『原先生』!」


友人の『ウメ』だ。こいつは、数少ない俺の作家生活を知っている男だ。

俺はウメとジュース片手に、次に書きたい作品や、書いて欲しい作品について語り合った。楽しく話していると、先程芹澤のいじりに使われた女が出現。


「なんかラノベ作家になったんだって??」


「そうだよ。そっちは?」


「病院の薬剤師だよ。薬学部だし」


優希の薬学部という言葉に、懐かしさを覚えた俺だったが、周りを見ることなく目の前の相手と喋ることに集中した。



しばらく経って俺は1人で会場の隅でスマホをいじっていた。

久々に喋りすぎたせいか少し疲れたな。


「松原、久しぶり!」


「おや、北島?」


これはまた珍しい奴が話しかけて来たな。在学中は全く話さなかった人間だが、話しかけてきた理由はわかっている。アイツのことだろうな。


「どうした?」


「あのさ、彩音の…」


彩音とは、アイツのこと。


「昔の話じゃないか」


「でも、きいて!!」


話を聞けば、別れてから寝とり相手との交際を始めたようだが、1ヶ月経つ前にホテル内で何もせずに捨てられたようだ。それからどうやら俺のことを悔やんでいたらしい。

それを聞いた俺は、可哀想だなんて思わない。北島は俺と彩音を再度交際させようとしているようだが、もう遅い。


「俺、もうそういうのいいから」


とか嘘ついて、北島との会話を終了。トイレに向かおうと一度会場を出ると、たまたまトイレから帰ってきたであろう彩音と遭遇したのだった。

俺は、チラリと存在を確認すると後は目を合わせなかった。


「あ、あの!」


声をかけられた。未練なんて俺にはない。だから、しっかりそれを見せてやらなきゃ。


「どうしたの?久しぶりだね」


「あのさ、この後2人になれないかな…?」


もう25歳か。交際相手くらいいた方がいいよな。


「ここで話せよ」


「でも…、ここじゃ」


恥ずかしいとか言うんだろうな。


「恥ずかしいし…」


予感的中わろた。だったら、カマかけてみよう。


「ホテルとかで話すか?」


さあ、どうする。


「え!…、でもそっちがいいなら…」


ヤル気あるんだな。誰にでも股を開くということが、よくわかった。俺は彼女がいないような装いでこの話をしていたが、一年程前からアニメ関係で知り合った女との交際が続いている。もちろん週に一度は必ず会っている。


「でも、ごめんな。俺、相手いるから」


焦らしもせず、ストレートを投げてやった。知ってたけど隠された俺の身になってくれ。これくらい直球の方が効くだろう。

唖然とする彩音を他所に俺は優雅にトイレでの放尿をかまし、その後も懐かしの男友達との会話を楽しみ1日を終了させた。



良い気持ちで昔の真っ黒い歴史を浄化し、ほろ酔い気分の俺は、今愛するアイツのいる自宅へと帰宅したのだった

ちゃんとした連載物書きます。クソみたいな作品、読んでくださりありがとうございます。

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