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泣ける話  作者: 紅夏
2/6

part2

第2弾です。

今回は、幼馴染系ですな。

うん。相変わらず何書いたらいいんだ。

始まります!

 僕は小さいころから一緒にいるお友達、俗に言う幼馴染というものがいる。

勘違いしないでほしい。別に何かあるわけでもないし、何か起きてほしいわけでもないのだ。

まあ、確かに顔はいいと思う。

多分かわいい系じゃなくて、美人系、という感じだろうか。

……そう、今考えたような顔。多分そんな感じだ。

いや、その顔にもうちょっとケバさを減らして……うん。そんな感じ。


それで、その幼馴染は、あろうことか僕の家の隣に住んでいる。

いや、それだけならまだいい。

窓がとなり合わせにあるのだ。なんのって?


僕の部屋の。


うん。言ってて思う。こんな状況なのに、なにひとつ発展しないのはなんでだろう。


そんな幼馴染様は、なぜか毎日僕を起こしにくる。

窓を開けて。


……この、泥棒が……

そんな僕の気持ちを知ってか知らずか、今日も幼馴染は言うのだ。

「おはよう」と。


で。

まあ、そのままの流れで一緒に登校するわけで。

で。

まあ、普通も普通な僕の顔じゃ、見劣りするわけで。

で。


つりあってねーんだよボケ、というような視線を受けるわけで。


……。

まあ、もうなれたけどね。

全然つらくなんかないけどねっ!


あ、うん。無理。つらいです、はい。



放課後。


放課後も一緒に帰るかといわれたら、違う。


放課後は、大体あいつは他の男子に呼ばれたりするのだ。

ちなみに、大体、というのは、他のときは一緒に帰れる、

と言うわけではない。

大体以外の時は、そう。


女子に呼ばれんだって。


なんでだろうね?

……ほんと、なんでだろうね。


何度も、本当に何度も呼ばれているから、てっきり誰か彼氏がいるんだろうな。

そんなことを思っていたある日の休日のことだった。


カタリ、と。

ずいぶん静かに、ドアが開いた。


誰だろう?

あいつなら窓からだし、

父さんならもっといきなりガン!と入ってくる。

ちなみに、母さんはいない。

ボウッと、そんなことを考えていた。


入ってきたのは、幼馴染のあいつだった。



ただ、いつもより顔がほてっていて、僕を見る目が、潤んでいた。



こんな顔、見たことなかった。


僕が見たことがあった幼馴染は、いつも強くて。

なのに、誰にも優しくて、

そのくせ、自分に厳しくて。


そんな、あいつが。幼馴染が。


今にも崩れ落ちてしまいそうな顔をしていた。


だから、僕はとても驚いた。

それと、そんな│彼女あいつを見たくない。そんな気持ちがごちゃまぜになって、


「なんだ、どうしたんだよ?彼氏にでもふられたか?」


そう、言った。


そのあと、手のひらで│ほおを思い切り引っぱたいたような音が聞こえて。


そのあと、あいつの顔がチラッと見えて。


ドアが閉まる音が聞こえた。


そのあと、僕は失敗したと気づくのに、しばらく時間がかかった。

そして、ひとしきり自分に腹が立って、そのあと、気づいた。


ああ、

僕は。

やっぱり、│幼馴染あいつが好きだったのか。


床に落ちていた一滴の│しずくが、嫌に│まぶたの裏にこびりついた。



次の日。

そういえば今日はクリスマスイブだ。


あんな事があったからか、全部すっぱり忘れていた。

「はは、サイテーだな、僕」

そんなことをしたあとだって言うのに。


電話をかける手がとまらなかった。

タイミングとしては、最低も最低だ。


でも。


それでも、伝えたいことが確かにあった。



留守電だったが、そんなことはかまわない。

言いたいことを言うだけだ。


「今日、午後9時に、あのクリスマスツリーの前に、来てくれないか」


ガタガタの言葉だった。


それでも、いい。


言いたいことは、言った。


自己満足だろうと、関係ない。


僕は、やりたいことをやる。


あいつと子供のころからつきあっていて、学んだことだ。




時は、8時50分。

わりと早く来てしまった。

緊張のためか、体がほてっていた。

あいつが来る前に、トイレにでも入っておくか。


そんなことを考えていた。

まるで、あいつが来ると分かっているようだ。


傲慢にも感じられるが、そんな気がしたのだ。


トイレから出ると、(ちゃんと手は洗った)あいつはもういた。

あいつはこちらに気づいたのか、│微笑わらった。

しかし、僕が何か真剣な顔をしていると感じたのか、

あいつはハッとしたように僕に真剣な目を向けた。


思い切って駆け寄り、手を│つかんだ。

痛くなるくらい強く掴んで、「好きだ!」と、叫ぼうとした。



だが。



そのとき、あいつは手をふりほどき、


「今は、言わないで」


と、いった。


そうして、いつかのように、去っていった。



死ぬかと思うほど、苦しかった。


これと同じようなことをしたのか、と、自分を殴りたくなった。


僕は涙で顔を│らし、ショーウインドーに映る自分を見た。

涙でぐしゃぐしゃになった顔に耐えられず、僕は視線を下に落とした。

そのとき、僕は驚いてしまった。



チャックが全開だ。









どうでしょう。

やっぱり原型のほうが読みやすい上、

面白い気がします。

でも、こうして変えているのは作者の自己満足です。

だから、やめてくれって言われたって少しは変えます。

わるいね菊田君。

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