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帰還の蝶【長編・本編執筆済み】  作者: 清水 朝基
第三章 目覚めの薔薇
12/15

決意

 宮殿の裏手、奥湯殿をさらに行った、化粧煉瓦の囲いの中。

 北東に離宮を臨む小さな庭園は、王〈シャー〉の家族と寵童、そして限られた家臣のみが立ち入れる、特別な場所だった。

 メフリガーンを迎えたとはいえ、まだまだ日差しは強い。それでも、乾燥しているおかげで、日陰はずいぶんと涼しかった。

 庇の下に敷かれた絨毯には、ベフナームを中心に、その弟達と太子パルヴィーズが座し、秋の始まりを楽しんでいた。

 澄んだ空にうねる、バルバット(卵形の弦楽器)の哀愁漂う音色。独特な節回しの歌声。

 しなやかに、高雅な姿が舞う。所作のひとつひとつを、注視して学ぶ。

 流して微笑む、涼しげな目。漆黒の長い髪がたなびけば、白いうなじが垣間見えた。妖艶な色香に、思わず頬が熱くなる。

 舞い終えて、カースィムが一礼する。肥えた分厚い手が、惜しみない拍手を送る。

「いやはや! まっこと、そちの舞いは、いつ観ても素晴らしいものよのう! これぞ、ファールサ一の舞いよ」

「恐れ入ります」

 カースィムは顔を上げると、しなやかな足取りで、ベフナームの元へと歩み寄った。

 巨体にすり寄り、上目遣いに囁く。

「いとしいベフナーム様。どのような褒美を下さいまして?」

「我が甘美なる富貴花よ。そちと過ごす、最後のメフリガーンゆえの。楽しみにしておれ」

 薄い唇が、淡く妖しく微笑む。

 おもむろにそれる、焦茶色の目。視線が合いかけたところで、華奢な指が、たるんだ顎をなぞった。

「ああ、愛するあなた様。よそ見はいけません。今は、私だけをご覧になってくださいな」

「――おお、すまぬの。どれ、もう一差し舞ってくれぬか」

「もちろんでございます。褒美を賜れるのなら――いくらでも」

 カースィムの澄んだ黄色い手が、はちきれんばかりに太い腿をさする。華やかな微笑み。その瞳の、凍てつく冷たさ。

 曲が始まり、羽織が翻る。背後から呼ばれて、振り返る。

 頭巾を被った婦人。正后付きの侍女だった。

「我が(あるじ)が、緑玉様にぜひお越しいただきたいと、仰せにございます」

 向こう側の葡萄棚を見遣る。

 女達の絨毯。和やかなおしゃべりが、風に乗って、微かに聞こえる。

 話したかったが、ベフナームがいるのだ。断わろうとして、柔和な声に告げられる。

「もうひとつ、お言伝がございます――野薔薇〈ナスリーン〉が秋風にそよぎ、たまたま庭の薔薇に触れただけのこと。誰も、咎めはいたしません」

 どうぞ、と促す声。そのいささか強い語調に、何かあるのだと察する。

「――それでは、おじゃまさせていただきます」

 そっと立ち上がり、水路の張り巡らされた庭を行く。

 華やかな、しかし姉のいない絨毯。

 声をかけ、定型の挨拶をする。頭巾の目出しから覗く黄土色の瞳が、優しく微笑む。

「いつも、ご丁寧にありがとうございます。あなたに会えると思って、たくさんお菓子を用意しましたのよ。どうぞ召し上がって」

 品よく盛られた、二種類の菓子と柘榴。

 菓子は、日頃から好んで、よく食べているものだ。きっと、ノウルーズで手が伸びていたところを、覚えてくれていたのだろう。細やかな心配りに、胸打たれる。

 有難く頂き、茶との取り合わせを楽しむ。

 息をつくと、ナスリーンの慮る声音が話し始めた。

「……ノウルーズと、顔つきが変わりましたね。姉君のことは、本当に残念だったと思います。子の誕生を楽しみにしていましたのに、不幸な事故に遭われて……」

「露台は滑りやすいから……本当に、お気の毒なこと」

「でも、身投げなどでなくて、よかったですわ。野に打ち捨てられたまま、鳥や犬の餌になんて」

「まあ、やめてくださいな。恐ろしい」

 二人の妃が、口々に言い合う。

 ナスリーンが引き受けて、言葉を足す。

「――それで、夫には、転んで落ちてしまったのだろうと、お伝えしました。大きなお腹では、姿勢を保つのも大変ですから」

「同じ夫を持つ妻となったからには、家族ですもの。粗雑に扱われたら、悲しいですわ」

「私も、遠い国から嫁いできて、苦労しました。ましてや、マタラムからいらしたとなれば……」

 慮る気配。ナスリーンが、気遣う口調で話す。

「それでも、叶うはずのなかった夢が叶ったと、喜んでいたのですよ。――父親が誰であろうと私の子。この子のために生きるのだ――と、習いたてのファールサ語で、一生懸命、書いてくださって……」

 喉が震える。初秋の豊かな景色が滲んでいく。

 皆、家族として、分け隔てなく接していた。それでも、姉は察していたのだろう。

「ただ、あなたのことは、ずっと気にかけていました。妃として、こんなにもよくしてくださっているのだから、きっとよい暮らしをしているはずだけれど――と。それで過日、あなたを見かけて、もしやと思い――父に確認したのです」

 血の気が引いていく。ナスリーンの沈痛な声が語る。

「許してほしいなどとは、決して申せません。知らぬこととはいえ、むごい仕打ちをしてしまいました」

 せり上がる喉を、必死に飲み込む。侍女の差し出した茶器を受け取り、一気に飲み下す。

 そっと、絨毯に置かれた本。ナスリーンが、静かに言葉を継ぐ。

「私からの、せめてもの償いです。あなたなら、きっとおわかりになるでしょう」

 本の端から覗く、ファールサ紙の角。

 丁重に礼をして、押し頂く。

「お話しいただき、ありがとうございました。姉にご親切にしていただきましたこと、決して忘れません」


 灯火と月影に照らされた、一葉の紙。

 広げれば、びっしりと、ヤワ文字が綴られていた。

 幼い頃から見てきた、姉の優美な手蹟。隣で座するスヌンゴを見遣ってから、おもむろに読み上げる。

 ――いとしいステノゴへ。

 こうしてあなたに手紙を書くのは、これが最後になります。これから私は皆を欺き、死へと飛び込むのですから。

 まず、あなたに謝らなければなりません。

 私は、降って湧いた幻想に目がくらんで、夫となった人が何者であるかを忘れていました。花嫁衣装に心躍らせ、懐妊を喜び、子育てを楽しみにしていたなど、どうしてそんな愚行に及べたのでしょう。

 私を妻にしたその手で、誰よりも大切な弟を辱しめていたというのに、平穏無事に過ごしているだろうと、のんきに構えていたのです。

 どうか、愚かな姉を許してください。どうして、もっと早くに調べて、あなたの真実を知ろうとしなかったのでしょう。あなたは、私を心配させまいと気遣って、安全だと言ったはずなのに。

 どんなに苦しく、つらく、恐ろしかったか、想像するだけで、心が破裂しそうです。

 まだ幼いあなたに、最も忌むべき悪行を強いるなど、畜生にも劣ります。そんな者の子を、産めるはずがありません。

 この子には、申し訳なく思います。ただ、きっと、母の願いとともに死した徳のある子として、高いワルナ(カースト)に生まれると、信じています。

 ステノゴ。あなたには、何の咎もありません。父上も、兄上も、大ブダンダ様でさえ、断言なさるでしょう。それでも、悪行は悪行なのです。シワは、お赦しにならないでしょう。

 ですから、私が先に行きます。あなたが、一人にならないように。

 前世の業を多く背負って生まれたこの身です。ならば、あなたのために、悪鬼となって、この世に留まり続けましょう。

 不具の私を、姉と敬い、慕ってくれて、心から感謝しています。あなたが私の弟でいてくれたことが、何よりも、一番の幸せでした。

 本当にごめんなさい。最後に抱き締めて、大好きと伝えたかった。

 あなたの姉、スムナリ。――

 差し出された手ぬぐいを、すかさず受け取って突っ伏す。

 今すぐにでも、ヤワ語で泣き叫びたかった。ありとあらゆる罵詈雑言を、あの男に投げつけたかった。しかし、それは、決して得策ではないのだ。

 状況を受け入れた姉は、きっと、本当に大切にされたのだろう。

 そして、ナスリーンや妃達は、姉の立場を慮って、夫に偽りを話した。抗う方法は、ひとつだけではない。

 深く呼吸して、全てを飲み込む。

 ゆっくりと起き上がると、決然と告げた。

「スヌンゴ。ぼくは、男であることを忘れる。男でも、女でもない者に――生きながらに、鬼となる」

「それでは――わたしは、鬼を蝶とまどうよう、力をつくしましょう」

 泣き濡れて輝く、丸い瞳。固い決心の灯る色に、悲しく微笑む。

「……きみには、苦労をかけるね」

乳弟(おとうと)にたよられて、うれしくない乳兄(あに)はおりません。わたしは、ずっと、王子のおそばにおりますから」

 また涙が滲んできて、そっと腕を伸ばす。

 生まれた時から、ともにあった体温。しかし、この一年余りで、高さの違ってしまった肩。

 確かに抱き返す腕にくるまれて、しがみつくように、その背中を掻き抱いた。


 *


 サカ暦七六七年カパ(四番目)の月の中旬。

「――くそッ!」

 噴き出す怒りのまま、羊皮紙を投げつける。

 癖のついた皮が、巻き戻りながら縁側へと飛んでいく。文机に両肘をついて、髪を掻きむしった。食い縛った歯から、唸り声が漏れる。頭が破裂しそうだった。

 完全なる裏切り。そう、スティンヴァーリは裏切ったのだ。

(重要な切り札だと⁉ ふざけるなッ!)

 いかに寵童が政治的に有用だとしても、そんな都合は、ステノゴには関わりないことだ。

 ようやく十二歳になろうという子供に、おぞましい忍耐を強いる気が知れなかった。

 もはや、スティンヴァーリは頼れない。なんとしても、この手で、ステノゴを助け出すしかない。

(今なら、まだ間に合う。雨季が来る前に、出発しなければ――)

 顔を上げて、転がった羊皮紙を見据える。

 ファールサに渡ったところで、あてはない。

 しかし、このまま手をこまねいているより、ずっとましだ。ともかく、商船に便乗する理由を、ひねり出せればいい。

 文机に手をついて立ち上がり、縁側の階段から、履物をつっかける。旅支度をすべく、寝屋に足を向けたところで、つんのめった。

 何事かと、力任せに振り返る。小さな声が、震えて落ちる。

「――あ……ごめんなさい……ちちうえ……」

 スイムティが、怯えたように、僧衣のひだから手を離す。その後ろに続いて、次女を連れたスメラティが、慮るように告げた。

「申し訳ございません。お呼びしたのですが――お急ぎだったのですね」

 はっと、視線を戻す。

 不安げな、幼い面立ち。聞き分けがよく、あまり泣かない瞳が、潤んで揺れていた。苦い塊が、喉にせり上がる。

 おもむろに表情を緩め、しゃがんで微笑む。

「気づかなくて、ごめんね。何か、お話があったのかな?」

「……ごようがすんだらで、だいじょうぶ……」

 今にも泣きそうな、か細い声。

 スカレミィに至っては、スメラティの背後に隠れて、目だけ覗かせている。

 きっと、悪鬼のような――それよりも、ずっと怨恨のこもった、陰惨な恐ろしい形相だったにちがいない。

(……何を、やっているんだ……私は……)

 娘達はまだ、六歳と五歳なのだ。父親の己が守らずして、誰が守るというのだろう。

 ゆっくりと、胸中で溜め息をつく。努めて優しく、語りかける。

「もう、ご用は済んだから、大丈夫だよ。お話、聴かせてほしいな」

 幼い瞳が、おずおずと問うてくる。

 柔らかく笑んで、しっかりと頷く。手を差し出すと、恐る恐る、繋がった。

 小さなぬくもりを、しかと握り締めて、腰を上げる。そして、スカレミィにも微笑みかけた。

「――ほら、おいで」

 途端、元気よく飛び出して、ぴったりと抱きつく。優しく促し、三人で並んで歩き出す。

 控えて、ついてくる足音。島民達の素朴な笑顔が、心に浮かぶ。守るべきものが、ここにはあった。

 自分は島から離れられない。しかし、方法は、他にもあるはずだ。

 これまで、手紙を検閲されたことはなかった。スティンヴァーリでも一部の階級しか使用できない高価な羊皮紙でさえ、素通りだ。

 所詮は未開の野蛮人だと、侮っているのだろう。その驕りは、明らかな隙だ。さらなる油断を誘い、懐に滑り込むことができれば。

 手の中に収まった、幼いぬくもり。

 姉と仲睦まじかった弟の、利発な笑顔を思う。

(やりようは、きっとある。必ず――見つけてみせる)

 伸びゆく道を踏み締めるように、縁側の階段へと、足をかけた。


 *


 灼熱の暑さが落ち着き、爽やかな秋風が渡るようになった頃。侍童が、思いがけない知らせをもたらした。

 姉の遺書を挟んでいた本。

 文学は、思考の道筋にも繋がる。学びの一環として、念のため読んでおいた。そうして、感謝の手紙を添え、ナスリーンに返したのだ。

 ただ、それで終いだと思っていた。しかし、侍童の告げた言伝は、意外なものだった。

「――お招きいただき、ありがとうございます。またお会いできましたこと、うれしく存じます」

「私もですよ、シャーグル。元気そうで、何よりです」

 ゆっくりと、顔を上げる。頭巾の目出しから覗く、黄土色の瞳と相対する。

 化粧煉瓦に囲われた、王〈シャー〉の小さな庭園。メフリガーンと同じように、葡萄棚の下で、ナスリーンは座していた。

 ぜひ直接会って、読書の感想を聴きたい――そうして、茶に招かれたのだ。

 茶器を取り上げ、頭巾の内で、ゆったりと味わう姿。

 精緻な絵つけの陶器を受け皿に下ろすと、和やかな声で言った。

「あの本は、なかなかに、おもしろいものでしたでしょう? 表現が古臭いと評す者もいますが、無明の時代を抜け、光がもたらされた輝かしさを味わうには、うってつけだと思うのです」

「ええ――叙情的な描写に、胸打たれました。信仰が、尊く強められたように感じます」

 応えながら、どうにもむず痒さを覚える。

 収まりのずれたような、居心地の悪さ。姉の恩があるのだ。これまで()しくされたことはないのに、どうしてだろう。

 口を引き結んで見つめていると、黄土色の瞳が、ふっと微笑んだ。

「聡いあなたに、嘘はつけませんね。――単刀直入に、お話ししましょう」

 途端、柔和だった瞳に、強い光が宿る。これまでとはうってかわった怜悧な口調が、語り出す。

「私は、太守〈アミール〉こそ、王〈シャー〉にふさわしいと考えています。しかし、義父上(ちちうえ)も、父も、正しさに目をつむり、己のほしいままに、太子を決めてしまいました」

 東部を治める、ベフナームの腹違いの兄。

 詳しくは知らないが、卑しい腹でありながらと密かに揶揄しているのを、〈緑の学院〉で耳にしたことがある。

 ファールサでも、継承順は長幼で変わらない。揉めごとがあったのだろう。

「過ちは、正さなければなりません。あるべき道を取り戻すために、あなたの力を、借りたいのです」

「……あなたに力添えをして、ぼくに利はあるのですか」

 黄土色の瞳が、凄絶な光に輝く。どこか陶酔したような響きが、声音に混ざる。

「王〈シャー〉は、生前での継承は行えません。自ら退くことも、他者が追い落とすことも――今の王〈シャー〉が神に召された時、次の王〈シャー〉が立つのです」

 その光景を想像するように、虚空を見つめる眼差し。

 背筋の寒くなる笑い声が、頭巾の内からこぼれる。

「そして、妻から夫に、離縁を申し出ることはできません。ただ――死が二人を分かつなら、憐れな婦人を困窮させまいと、ラフバル家の娘を引き受けるに値する方が、娶ってくださることでしょう」

 ゆっくりと、血の気が引いていく。思わず、声が震えた。

「……あなたは……二人の子の、母ではありませんか……」

「身ごもらぬあなたには、わからないでしょう。わからなくて構いません。重要なのは、あなたが協力することで、岩の狼の抱える重石(おもし)が取り除かれ、南洋から、横暴な騎馬が去ることなのですから」

 はっと思考が開く。スティンヴァーリが噛んでいるのか。

 聡明に微笑んで、ナスリーンが頷く。

「古くから、正后と皇妃は、親交を温めてきました。力ばかりに頼る殿方では、できないことを、為すために」

 自負に満ちた瞳。その奥底に、暗い澱みが淡く漂う。

「しかし、私は囲われた花。後宮から出ることは叶いません。――そこで、あなたに、私の名代となってほしいのです」

 最上寵童になり、念願を果たす。

 飛びつきたい気持ちを抑えて、平静に問う。

「青薔薇を授けるかは、ベフナーム様のお心に委ねられています。それほど簡単に、事が進むとは思えません」

「ああ、それでしたら――」

 どこかせせら笑いの滲む声が、頭巾の口元を揺らす。

 とても優しく、慈悲深く、ナスリーンは話した。

「夫は、女人には頭が上がりません。義母上(ははうえ)は、血を分けた我が子よりも、養い子である太守〈アミール〉を、慈しまれていらっしゃいましたから――誰にも望まれなかった、憐れな子なのですよ、あの人は」

 緩慢に、瞼が瞬く。黄土色の瞳に、憎悪に満ちた侮蔑が宿る。

「そして、父は、私には甘いのです。息子ばかりの中で、唯一の娘――王〈シャー〉に嫁がせられる道具が、可愛くて仕方ない。私が、どれほど恨んでいるか、考えもしないでしょう」

 昂った心を落ち着けるように、長い溜め息が、吐き出されていく。

 意思の固い光を灯して、強い口調が語る。

「後宮でのことなら、私にできないことはありません。あなたが、東の大軍と北の狼を繋ぎ、故国を救えるよう、私は、囲われた花なりの方法で、戦いましょう」

 信じきることはできない。

 それでも、打つ手が限られている今、賭けてみる価値はある。

 居住まいを正し、深く礼をする。

「――よくわかりました。旅路の終着点は、はるかでありましょうが――ぼくも、ごいっしょいたしましょう。改めまして、どうぞ久しく、よしなにお願い申し上げます」

 満足を湛えた瞳。

 言葉を続けるように、微かな呼吸音が響く。その、苦悩の滲む色。

 しかし、表情を微笑みに変えると、いつものしとやかな調子に戻って、茶と菓子を勧めた。

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