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幕間 聖王国

 オーランド国やグレイザー国がある大陸から離れた南に離れた場所に小さな島がある。


 かつて魔王を倒した勇者パーティーの1人である聖女が移り住んだ定住の地、それが現在は大陸内の教会を管理統括している聖王国である。


 最初は様々な事情で大陸に一般社会からはみ出た者達が徐々に聖女の下に集まり住み始めた。


 そして聖女の下で神の教えを学び再び大陸に行き神の教えを人々へ説いていったのが教会の始まりである、と言われている。


 決して富や名誉に惑わされず迷える人々を救済するのが教会の役目。


 だが残念ながら中にはオーランド国の教会の様に目を眩ませてしまう輩もいる。


 聖王国はそんな教会関係者を処分するのも役目の1つとしている。



「聖王様、グレイザーから報告が来ております」


 聖王国内の中心にあるそびえ立つ宮殿内にある執務室。


 そこには聖王と呼ばれる金髪長髪の一見すれば十代の幼き少女がいた。


「グレイザーからとは珍しい、嬉しい知らせであればいいが」


 そう言って部下から報告書を受け取った聖王はニコッと笑った。


「喜べ、光魔法の使い手が現れた」


「っ!? ほ、本当ですか!?」


「あぁ、本当だ。 しかもオーランドの出身だそうだ」


「なんとオーランドのっ! これは良いチャンスが来ましたね」


「そうだ、前々から良くない噂を耳にしていたが漸くお灸を据える事が出来る」


 聖王の耳にもオーランドの教会の腐敗は耳に入っていた。


 勿論聖女マーニャも、である。


「私のお墨付きもなく勝手に聖女と認めている時点でオーランドの教会は神に背いている。 これは絶好のチャンスだ」


 ニコニコと笑っているがその目には怒りが宿っている。


 それだけオーランドの教会の身勝手さには頭が来ていたのだろう。


「これよりグレイザーに向かう、準備をせよ」


「はっ!」


 そう言って部下は出て行った。


 物事は大きく動き出そうとしていた。

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