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第57話 祭りと書いて戦争と読む その3

姫神達とはぐれ謎の外国人少女と出会った優斗は現在、最初にはぐれた場所まで戻っていた。


「…………」

「やっぱりお兄さん達は見つからない?」


さまざまな人がぞろぞろと歩き続ける道の真ん中に立ち止まりキョロキョロと辺りを見渡して『兄達』を探す優斗。

さすがに今の自分では初対面の人に姫神達を友人と言っても信じてもらえないであろうから女性には『兄達とはぐれ迷子になった』と説明をしている。


「ええ。はぐれたのはこの辺りのはずなんですけど……」

「そう……あ、大丈夫! きっと見つかるヨ。私も一緒に探してあげるから!!」


それを聞いたその少女はほんの少し残念そうな顔を見せたがすぐにパッと明るい表情で優斗を励ました。


「あはは、ありがとうございます。それじゃ今度はあっちを……」


おそらく自分を探して他の場所にいったのだろうと考えた優斗はその場から移動しようとした時『ぐうぅぅ……』と優斗のお腹が突然鳴りだしたのである。


「あ! いえ、これはその……」

「うふふ、まさしく『ハラノムシガオサマラナイ』ね。とにかく何か食べてから探しましょう」

「いえ、その、それも違います……」

「え、そうなの?」


腹に手を当て顔を真っ赤にしながらもしっかりとツッコミを入れるあたり優斗は優斗であった。


「あはハ……ま、まあ間違いはだれにでもあるって事ナンだし何かを食べて落ち着きまショウ。おじさん焼きそば2つお願イします!」

「おう、2つで500円だ!」

「はい、どうゾ」

「ありがとさん。ところでおめえさん達二人とも外人さんみてえだがずいぶんと日本語がうまいな? もしかしてここの近くに住んでんのか?」


お金を受け取り、焼きそばを用意している傍ら突然、店のおじさんが優斗達に質問をしてきた。

そのことは優斗も気になっていた。多少の訛りはあるものの(ボケは少しあったが)受け答えはしっかりとしており、十分に聞き取れるほどしっかりと日本語を話しているところなどを見ると日本に住んでいてもおかしくはないだろう。そんなことを優斗が思っていると少女は答えた。


「いエ、ただ私の親戚にいる同い年の子がニホンに住んでいてよく遊びに来てたのでたぶンその影響だト思いマス」

「ほー、親戚に。それでそっちのお嬢ちゃんはどうなんだ?」

「え、オ、オレっスか?」


この時優斗は自分が外見だけならば外国人にしか見えないということに気づいていなかったためまさか質問をされるとは思わず少し慌てながら答えた。


「いや、オレは普通にこの近くに住んでんですけど」

「やっぱりそうか。お前さんはその子と違って訛りがまったくないからな。しかしお嬢ちゃんその『オレ』ってのはやめといた方が良いぜ。そりゃ男が使う言葉だからな」


痛いところを突かれた。確かにおじさんの言ってることは十人中十人が正論だというものだ。自分でも同じ立場で見れば間違いなく同じことを言っているだろうもので反論のしようがない。

しかし、だからと言って女言葉を使うのはやはり抵抗がある。


「い、いえ、ですけどこれでも少しずつ直してはいるんですよ。ただまだ上手く使うことが出来なくて……」

「そんなのダメだヨ!!」


とにかくあれやこれやと理由をつけてどうにかこの場を切り抜けようとするが、突然それを遮る叫び声が聞こえた。驚き、その方向に振り向くとそこには一緒にいた彼女がいた。


「ど、どうしたんですか?」

「そんなのダメだヨ! 日本語ってとってもウツクシイものなんだヨ! でもそれは正しく使ってハジメテ日本語なんだからちゃんと使わなキャ! ホラちゃんと『ワタシ』ってちゃんと言っテ!」

「い、いや、その……」


何が彼女を動かしているのか、肩をつかみながら有無を言わさぬ表情で優斗に迫ってきたのである。

何とか落ち着かせようと優斗は必死になって彼女を説得をするがその勢いは留まるどころかさらに増していった。

もはや、暴走を始めたと言っていいほどに勢いづく彼女。しかし次の瞬間、そのとんでもない勢いすら止めるような大爆音が後ろから響き渡ったのである。


「な、なに!?」

「な、何だ!? ……まさか!?」


その瞬間、優斗は限りなく確信に近い予感を感じた。

こんな場所でこんな爆発音が起きる理由は……否、こんな音を出せる人物はあの人達しかいない。


「お、この音は光ちゃん達だな。今来たのか」

「光ちゃんって……え? もしかして先生を知ってるんですか!?」


まさかこんな所に先生を知っている人がいるとは。驚きのあまり優斗は大声を上げてしまった。


「そりゃもちろん。光ちゃんはこの辺りでは有名だからな。そりゃそうと嬢ちゃんその口ぶりだとお前さん光ちゃんと知り合いなのか?」

「え? ええ、まぁ……」


はたしていったい何がそんなにも有名なのか聞きたいところだったがその内容が恐ろしくて聞き出すことが出来なかった優斗であった。


「……あの何か爆発音が大きくなってるような気がすんですけど止めなくていいんですか?」

「ん? ははは! あの程度、俺達にとっちゃあ毎度のことで騒ぐようなものでもないんだよ」

「すげぇなおっちゃん!? ……ってそんなこと言ってる場合じゃない。やっぱり止めないと! せんせー! 姉さーん!! やめろバカやろー!!」

「え? ちょ、ちょっとあなた焼きそば……! 行っちゃっタ……」


これ以上身内の恥をさらしたくなかった優斗は茫然としていた彼女のことも忘れて走り去ってしまった。




その後も色々あったもののいつの間にやら時間は過ぎ学校が再び始まった。


そんな中優斗達は教室内で各々好きなことをやっていた。

優斗は疲れでも残っているのかだらしなく机の上で眠っており、舞はこの前の事を未だに引きずっているのか机に座って頭を抱えていた。

士郎と健人は『謎の美人』と祭りに行っていたことをクラスメイトから根ほり葉ほり聞かれており

姫神は自分の机で読書をしていた。


そうこうしている内に教室のドアが開き担任である由美子が入ってきて朝のホームルームが始まる。


「はーいみなさーんお久しぶりです。いきなりですが今日から外国からの短期留学生がやってくることになりましたー」


その言葉に静かになり始めていた教室が再びざわざわと騒ぎ始める。

いったいどんな人物何だろうか? 誰もが教室内のテンションが高まっていくのを感じとれた。


「それじゃあ入ってきて~」

「ハイ」


みんなが注目する中、入り口のドアが開き、一人の少女がしっかりとした足取りで入ってきた。

その姿を見た優斗は思わずポカンと口を開けてしまった。

どうやら向こうも優斗の存在に気付いたようで驚いた表情をしている。


「ど、どうしてあなたがココにいるノ!?」

「そ、そんなのこっちのセリフですよ! なんであなたが……!」

「あれ? 優斗なんで彼女の事知ってるの?」


優斗が驚いて質問をするより先に優斗に質問をしてくる人物がいた。それは士郎であった。


「へ? い、いやこの前ちょっと知り合って……ていうかお前らも知り合いなのか?」

「え? そりゃ僕達……」

「私達……」

「「従兄妹同士なんだもの」」

「「「な、何だってー!!」」」


その爆弾発言に教室内はさらに騒がしくなる。


「それはとにかく置いといて……改めましテ初めましてミント・ハスターでス!」


お辞儀をしながら太陽のようにまぶしい笑顔で彼女……ミントはそういうのであった。

クロ「どーも、チャリ参号がご臨終して電動チャリMk―Ⅳに乗り換えたクロです」

姫神「……あのいちいち名前を変えてる理由は何の意味が……」

クロ「気にすんな。それと電動楽すぎワロタ。坂なんかマジで楽ちん。10万は痛かったけどそれだけの価値はあった」

姫神「……楽しそうですね」

クロ「そりゃもう。なに乗りたいのか?」

姫神「いえ……その……私は……乗れなくて……」

クロ「マジすか……と、とにかく人物紹介だ。今回は士郎」


名前 中村 士郎 年齢 17歳 高校2年生 風由学園 新聞部


身長 176cm 体重 63kg


髪の色 金 髪型 整った長めの髪 一人称 僕


性格は愛想良く謙虚で温厚であるように見せているが実際のところ人のトラブルを見ることが大好きな困った性格を持っている。一応人に迷惑をかけない程度にはしているが優斗など親しい友人達には容赦がない。

優斗「悪い奴ではないが間違っても善人とは言えない」


成績については中の上程度であるが実際のところ本気を出していないだけらしく本気になればかなり上位にまでいける。優斗曰く「爪を出す気のない鷹」とのこと


実は父親が外国人でミントとは従兄妹の間柄である。


新聞部においてはその顔や友好関係を利用した部長のサポートが主な仕事であり記事自体はあまり書いたことがないとか。

このことについて士郎は「僕程度じゃ部長の書くものの足下にも及ばないからね」とのこと


一応レギュラー……なのだがどうもうまく動いてくれない。というか書けない。

ホントはもっと優斗達を掻きまわすトラブルメイカーの役割を担うはずだったのだが……先生とかさらにはっちゃけたキャラを作ったからなのか?


これからはミントが出てくるので少しは出番が増えてくると思うが……やはりキャラを出しすぎただろうか


クロ「こんなところか」

姫神「……毎回言われてますけどもう少しまとめましょうよ……」

クロ「それが出来たら(ry やっぱり毎回こうなのか!? 次回に続きます」

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