第4話 沈黙の銭湯
放課後になり士郎達と別れたオレ達は今ある建物の前にいる。
「さぁやってきました!銭湯!」
ここ風由学園には様々なものが揃えられておりその中には銭湯もありなかなか人気の所だったりする。
「さぁ~行くわよ~」
「あ・・待って・・」
そして今オレは今までくぐっていたところの逆、つまりは女湯に入ろうとしていた。
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中はまさしく銭湯で体重計、富士山、牛乳、おばさん、などなど完璧なオプションが付いていた。
「いらっしゃい」
「女3人で~」
「おや?その子はだれだい?」
案の上聞いてくる。
ちなみに今はパーカーにジーンズという格好でしっぽはジーンズに耳はパーカーのフードで隠している。
「この子、私ん家のいとこで遊びに来ちゃったんですよ~」
「そうかい、そうかい、ゆっくりたのしんでおいき」
入れるか少し不安だったがここのおばさんはいろいろサービスしてくれると生徒からの評判がかなり高く今回もオレのためにサービスをしてくれた。おばさんにぺこりとお礼をしてさっさと奥に行くことにした。
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「ふふふふ・・それじゃあみせてもらうわよ・・」
「・・・・・」
現在オレ達以外誰もいない貸し切り状態でおばさんからは見えないところに立っている。
「・・・やっぱり・・やんないとだめ・・なのか・・」
「そうよ!約束だもの!」
とてつもなくハイテンションだ。これを止めることはもうできないだろう。
抵抗をあきらめ溜息をだしつつもオレは身につけているものをゆっくりと脱いでいく。
「おぉ・・・」
「うわぁ・・・」
「・・・・・」
鏡に映る自分の姿
ぴこぴこと動くネコ耳
ふりふりと動くしっぽ
汚れのないやわらかな肌
とてもしなやかな白髪
胸にはあるかないかわからないぐらいの小さなふくらみ
そしてなにより・・
「ない・・・」
そう男の証であるあれがなくなっていたのだ。
だれがどう見ても美少女に見えてしまう。それも極上の。
これで完全に理解してしまった。自分が女になってしまったと。
「ちょっと・・・・それマジ反則・・」
「・・・・・・・・・・・」
舞が顔をおさえている。指の間から赤い液体が流れているのはきっと気のせいだ。うん。
姫神は顔が赤くなっておりなにやらもじもじとしている。
「と・・とにかく私たちも入りましょう!」
「は・・はい」
そう言って二人は服を脱ごうと・・・
「ちょ・・ちょっとまった!」
「ん?なによ?」
「なによ?じゃないだろ!何オレの前で服を脱ごうとしているんだよ!」
「別にいいじゃない。あんた自分の裸見て何とも思わなかったでしょ?」
「な!・・・・・」
た・・たしかに自分の裸をみて何とも思わなかった。けど!
「い・・いやそうゆう問題じゃない!」
「そうゆう問題なの」
そういって二人ともあっという間に一糸まとわぬ姿になってしまった。
「ふっふ~んどうかしら」
「・・・・・・・・」
一応見ないように努力はしている努力はしているがやっぱり好奇心には勝てないのかすぐに二人を見てしまった
「・・・・・・・・・」
二人を見た。
舞はオレと似たような感じで凸凹の少ない体。ツインテールは解いており髪が肩まで伸びている。胸の方はオレより少し大きいくらいか?
姫神はすごかった。まさしくボン!キュ!ボン!パーフェクトスタイル。顔は相変わらず髪で隠れているがこれで顔もいいとなれば舞が嫉妬するのも無理はないと思った。
・・・・あれ?なんでオレはこんなにも冷静でいられるんだ?
「ほら、大丈夫じゃない」
「・・・・・・・・・」
おかしいのにおかしくない。おかしくないのにおかしい。いったいどうなっちまったんだオレの体は?
「ほらほら!さっさと行く行く!」
「・・・・・・行く・・」
そうこうしている内に二人に浴場まで連れてこられてしまった。
「よし入ろう!」
「・・・入る・・」
二人が風呂に入っていく
「あれ?どうしたの?」
「?」
オレも入ろうとする・・がなぜか一歩が進まない。
「もしかして・・・」
「姫ちゃん?」
ああなんでだろう目の前にあるのはお風呂安全なはずなのに・・はずなのに・・・
「水が怖いの?・・・」
とってもこわかった。