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第48話 かっこいいと厨弐病は紙一重 その1

一人の少年が夜の街を歩いていた。


その少年は部活動をして帰りが遅くなったわけではなく、学校をさぼったりする不良というわけでもない。

勉強や運動の方も人並みで友人関係も悪くないごくごく普通の少年である。


だが……


「……つまらない」


少年は誰にも聞こえない声量でぽつりと呟いた。


たしかに今の生活も別段悪くはないと思っている。友達と話をしたりどっかに遊びに行ったり……と面白いこともいくつかはある。

だが、あくまで悪くはないと思っているだけであって満足はできないでいる。


ようするに少年は退屈しているのだ。


学園を救うヒーローになるだとか、運命的な出会いがあるだとか、そこまでのことを高望みするわけではないがやはり何か刺激的なものが欲しいと思ってしまう。


そんなことを考えていたからなのか、気がつけばこの夜の街を彷徨い歩いていた。


しかしそんな都合の良いことがタイミング良く起きるはずもなく……

結果、ただただ無駄に時間と体力を浪費しただけであった。


「……はぁ」


思わず溜め息が出てくる。


何をやってるんだ俺は


自分の間抜けさに呆れかえってしまう。


もういい……部屋に戻ろう……。


そう思い止まっていた足を再び動かそうとした時にあるものが目に入る。


「これは……」


目に入ったものは自分はよく知らない……だが、それを見た瞬間朝に起きた出来事を少年は思い出した……。




-あるクラスメイトの会話-


「……なぁおい知ってるかあのねここのこと……(ひそひそ)」

「……ねここ……あのネコ子のことか!!(ひそひそ)」

「馬鹿! 声が大きい!……(ひそひそ)」

「わ、悪い……んでいったいどうしたんだ?(ひそひそ)」

「実はな……あのネコ子のバイト先を発見したんだよ(ひそひそ)」

「マジかよ! それでいったいそれは……!(ひそひそ)」

「ああ、その店の名前は…………って名前だ(ひそひそ)」

「…………か、それで場所……(ひそひそ)」


「ずいぶんと面白そうな話をしているな」


「「か、会長!! いつからそこに!!」」

「そんなことはどうでもいい。それよりも話の続きを聞かせてくれないか?出来るだけ詳しく……」

「「う、うわぁぁぁ!!」」


「……違反者を発見、C小隊は目標を校舎内B-5エリアに誘導の後確保せよ」




その後そのクラスメイトがどうなったかは知らないが今問題なのはその会話の中に出てきた名前と同じ店が目の前にあることだ。


「…………」


正直こんなうまい話なんてあるだろうか?

−あまりにも出来すぎている−そう思いつつも少年の足はなぜか引き寄せられるかの様に店にどんどん近付いていき……店の中へ入って行ってしまった。


そして少年の入って行ったドアにはそのお店の名前が書いてあった……


「bar IKIZAMA」という……




「いらっしゃい」

「いらっしゃい……bar OTOKOGIへ……」


中に入ったと少年を迎えてくれたのはその店のマスターと思われる中年の男と小学生くらいのかわいらしい女の子であった。


「……マスター店の名前が違います」

「……いいか子猫ちゃん。確かに名前というのは大切なものだ……だがな時に名前より大事なものだってあるんだぜ……?」

「いや、そういう問題じゃないでしょこれは」


だが、その直後お客が目の前にいるにもかかわらず、なにやら漫才の様な掛け合いが繰り広げられる。


「……えーと……」


当然少年は目の前で起きていることに対応などできるわけもなく、ただそこに突っ立ていることしか出来なかった。


「……ん、どうしたんだ少年。そんなところに突っ立ってないでさっさとこっちに来て座ってくれ」

「あ、はい」


言われるがままとりあえず椅子に座る。

と、ここにきてあることに気が付く。


「あの……すいません」

「こんどはなんだ?」

「その……メニューがどこにも見当たらないんですけど……」


そう、どこを探してもメニューらしきものがどこにも見当たらないのだ。

元々どんな店かも知らずに興味本意で入ってしまったとはいえ注文をしないわけにはいかないのでこれには困った。

どんなものがあるかはわからないがとりあえず聞いてみると……


「少年……この店にメニューなんてものはない……」

「……は?」

「しいて言うなら……お前の心の中にある……今望んでいる物がメニューだ」

「…………」


少年は後にこう語った「あの店に入って自分は良い意味でも悪い意味でも変わってしまった……」と

クロ「どーも、まずは遅れてすいませんクロです」

会長「やれやれ……またもや記録更新だな。今度は一か月後か?それに内容もペラペラで軽いときた」

クロ「ぐお……心の傷をえぐらんでくれ……」

会長「それがいやなら最低限のことぐらいしたらどうなんだ?せめて自分が満足できるくらいのものを」

クロ「いや、でもこれ以上遅らせるわけにもいかないし……」

会長「はぁ……こんな作者のそれも電波小説が総合ポイント200超えをするなんて今でも信じられんぞ」

クロ「いや、まったくだ」

会長「……お前が言うな」

クロ「まぁそんなわけでそんなわけです。みなさん本当にありがとうございました。あと感想とかも待っています。次回は……うん、次回に続きます」

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