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第3話 正直者には福がある

「「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」」


沈黙、あまりにも痛い沈黙。だがそんなこと今のオレにとってそんなことはどうでもよかった。


(ちょっとまて!今先生はなんてった!オレの事を大島優斗として接しなさい。おおしまゆうと、オオシマユウト、oosimayuuto、大島優斗、はいオレのことですね。・・・・脳内会議終了)


とりあえず声をだす。


「あ・・・あの~」


瞬間、教室内に轟音が走った


「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」」」」」」

「「「「「「きゃああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」」」」」」


男女問わずオレの方に突っ込んできて。


「おい!どうしてそうなったんだ!」「どんなかんじなの?」「かわいいぃ~」「俺の嫁になってくれ」「神ktkr」「猫神様のおとおりだぁ~」「み・・みんな・・あとは・・たのむ・・・」


なんだか色々つっこみたいところもあったがみんなの気迫に押され身動きが取れない。すると・・


「はいはいそんなに質問されたら答えられるものも答えられないでしょう?」


ここで先生が助け舟を出してくれた。しかしこの状況を作った張本人でもあるのでここは感謝するべき所なのか疑問に思ってしまった。


「とにかくこの子は大島優斗だからそこん所忘れないでよ?」

「「「「「「「「「「はーい!」」」」」」」」」」


などと小学生みたいな返事をするクラスメイト達。本当大丈夫かこの高校?

---------------------------------------------------------------------------------

先生にこのことの説明を求めると


「猫とあんたを一体化させないためにできるだけあんたを大島優斗だと自覚させるためにこれをしたの。それともなんか文句あんの?」


結局先生に押し切られオレの新しい学校生活がスタートしようとしていた。


その後も先生が釘をさしてくれたおかげかかなり落ち着いたもののやっぱりひっきりなしに質問が飛び交ってきた。他愛のないものから変態クラスまでさまざまな質問があった。ええありましたとも!

そんなこんなしているうちにいつの間にか時間はお昼になっていた。やはりみんなオレ<昼食なのか今は誰もオレに質問してこない。ちなみに士郎や健人は学食派なので今は教室にいない。


「♪~♪~」


朝作った手作り弁当を食べようとすると。


「優斗~一緒に食べよ~」

「・・・・・・・・」


舞と姫神の二人が誘ってきた。


「ああ、いいぞ」

「素直でよろしい!ふふん♪それじゃ・・いっただっきま~す♪」

「・・いただきます・・」


舞と姫神は大きなひとつの弁当を二人で食べている。中には色とりどりの食材がきちんと並んでおりとてもうまそうに見えた。


「これ全部姫神が作ったのか?」

「ん?そうだよ!すごいでしょ!」


とりあえずお前がいばるな・・だが確かにすごい。そこらに売っても恥ずかしくないレベルだ。

姫神はうれしいのか顔が赤くなっている。


「あ~あぁ私もこんな風に作ってみたいな~」


いや・・おまえはこのレベルじゃなくてなんとか食えるレベルにまずレベルアップさせろ。こいつの料理といったら・・・・いかん!いかん!これではせっかくの昼食が台無しだ。

とりあえず今の記憶を忘れるためにおかずを食べよう・・・


「! だめです!!」


いきなり姫神が叫んだ


「ど!どうしたの姫ちゃん!」

「!?、どうしたんだ?」


いきなり、それもいつも静かな姫神が叫んだこともありかなりびっくりした。


「ね、猫は玉ねぎとかは食べさせちゃいけないんです・・他にもチョコとか・・優斗さんの体は今は猫ですから最悪死に至ることもありえます・・・」


た、玉ねぎだけで・・・おいおい冗談きついぜ・・


「とりあえず・・・玉ねぎはだめです!・・他にもダメなものがあるかもしれません・・・私がチェックします・・!」

「姫ちゃんすご~い!」


正直姫神が近くにいて助かった・・ここにいてくれなかったらもう少しでお陀仏だった・・・せっかくの昼食なのにお預け状態・・・仕方ないのでジュースでも飲んで「だめです!!」


いきなりのことで今度はバランスを崩してしまい椅子から転倒。その上放り投げてしまったジュースが見事に全身にかかってしまった。


「はぁ・・はぁ・・・猫は紅茶やコーヒーも・・・だめなんです・・はぁ・・はぁ・・・」


ご忠告ありがとう姫神さん。ただこのやるせない気持ちはどうすればいいでしょうか?


「あ~あ~あ~あ~全身びちょぬれじゃない!」


舞の言うとうり今のオレは全身びしょぬれになってしまった。


「しかたない・・着替えてくるか・・・」

「なにに?」

「そりゃもちろんジャージに」

「今のあんたじゃジャージなんて着れないでしょうに」


あ!たしかにそうだ今のオレは小さくなってしまったがベルトを限界までしめることで何とかしのいできた。しかしオレの持っているジャージはきつくすることができないタイプだった。


「どうしよう・・・」

「今の季節でその恰好じゃね・・」


今は11月こんな濡れた服を着ていれば間違いなく風邪をひいてしまう。


「なにか買ってくるか・・」

「残念だけど今のあんたにそれは不可能だとおもうわよ」


!そうだった!!この学園内は買い物の際生徒手帳の身分証明が必要なのだ。

しかし今のオレを大島優斗だと言ってもまず信じられることはないだろう。


「ど、どうしよう・・」


万事休すか!そう思ったとき・・


「しょうがないわね~」

「ま、舞?」


手が差し伸べられた。


「これから言う条件さえ飲めばある程度は援助してあげてもいいけどな~」

「本当か!ぜひ!なんでも飲みます!」


このときオレは舞の本当の恐ろしさをまだ知らなかった。


「言ったわね・・もうキャンセルはできないわよ!」

「ああ!なんでもいいから早く!」


このときはその時の状況に焦りまくっていたんだと思う。


「じゃあ言うわよ」

「・・・・・・」


こんな時こういうのかな・・・


「私たちと一緒にお風呂に入りなさい!」

「・・・・・・・・は?」


急がばまわれ・・と。


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