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第34話 波乱の幕開け? その5

緊急特番!!666組の真実!?


666組 Tさんの証言


「大島君を投げた時の橘先生の顔・・・あれは・・ああ・・ああああああああああああああ!!」

「ど、どうしたんですか!?落ち着いてください!!」

「ああああああああああああ!!・・・・・」<ばた!

「お、おい!?」

「CM!!CMに差し替えろー!!」

「きゃああああああああああ!!」

「誰かー救急車呼べー!!」




なにこれ?


続かない


--------------------------


ごぽごぽ、と隣で緑色の液体がビーカーの中であぶくを立てている。

こぽこぽ、ではなく、ごぽごぽ、かなりどろっとしている。

緑色ってだけならまだよかったんだが、その上にこのどろっとした感じである、少し見るだけでも結構つらい。


・・いや、それだけではない。

何とも言えないような異臭、天井から垂れさがっているピンク色の細長い物体、生物とは思えないようなレントゲン写真・・などなど、人を不快な思いにさせる物がここにはそこら中にころがっている。


科学室


何度も連行されてある程度耐性がついているオレですらこれなのだ、普通の人がここに来ればおそらく一分ともたずに気分が悪くなるだろう。


そんな状況のはずなのに・・


「ゆふちゃんふぇんひそうでgbhんmk」

「姉さん、とりあえず口の中の物をさっさと飲み込んでくれ、何言ってんのかわからない」


目の前にいる人はこの状況で飯を食っているのだ。それもうまそうに


「・・んぐ!dcftvgyぶhんじm?」

「ちゃんと食え、話はそれからだ」





先ほどの問題もあり、オレは昼休みになると科学室まで強制連行、精密検査をうけるはめになった。

そして今はその検査の結果待ち・・なんだが、思ったよりも時間がかかっているようでかれこれ15分はここにいる。

その間、舞たちが訪れてくれたものの、みな三分もすると気分を悪くして教室から出ていってしまった。

気分が悪く食欲をなくしたオレには今、目の前にいる姉と話す以外にやることがないのだ。



「それにしても見事なネコちゃんになっちゃったわね」

「うわ、この人言ってほしくないことをズバッと言ってきやがったよ」

「え?言ってほしくなかったの?」


きょとんとした表情でこちらの問いに答える我が姉。


はぁ・・とため息を出しつつ壁に掛けられた鏡をちらと見る。


そこに写るのはかわいらしい少女。

しかし、お尻からはしっぽ、白髪の上にはネコ耳という冗談のような姿をしている。

そして、そのすべてが本物であり今のオレの体なのである。


「姉さんだっていきなりこんな姿にされたらたまったもんじゃないでしょ?」

「ん~・・案外悪くないと思うんだけどな~」

「聞いたオレが馬鹿でした・・」


相変わらずの能天気っぷりというかなんというか・・・


ガチャ・・・


「あ、先生」

「あら、終わったの?」

「ええ・・」


奥の部屋から出てきたのは先生。しかし何やら難しい顔をしている。


「えっと・・どうしたんですか?」

「わからないのよ・・」

「は?」

「だから、わからないのよ。さっぱり、原因不明」

「先生・・それって・・」


自分の顔が青ざめていくのを感じる。つまり今のオレの体は・・





「ああ、言い忘れてたけど体の方に異常は見られなかったわ」

「・・・・へ?」

「私がわからないのは何であんなことが起きたかについてよ」

「あらあら、光にもわからないことなんてあるのね」

「私にだってわからないことは・・・ん?どうした優斗?」

「・・・先生、そんなことはもっと早くに言ってくれよ・・心臓に悪い・・」

「いちいち細かいやつね・・・そんなことよりも・・」


そう言うと先生の顔がみるみる危ない顔に変貌していく。


「あんたしばらくそのままの姿でいない?興味がわいてきたわ」

「断固拒否させていただきます」

「優斗・・知ってるかしら?「科学に犠牲はつきもの」って言葉」

「すでに私は十分に犠牲になっているんですけど?」

「別に一度や二度程度の違いじゃない、気にする必要なんてないわ」


なんかすごい勢いで無茶苦茶なことを言いつつ迫ってくる先生。

このままではまずい!


「ちょ!姉さ・・・」

「ふえ?」

「・・・・・」


・・・いや、何でまた飯食ってんのさ


「ひょっとfvgybkjn」


わかんないからしゃべんな、それと汚い。


「優斗・・大丈夫よ、悪いようにはしないわ・・・悪いようには・・」

「・・・・・」


そんなお預けをくらっている空腹の猛獣のような顔をしながらそんなこと言われても説得力がないんですが?


この後、すぐに昼休み終了のチャイムが鳴ってくれたおかげで何とか命拾いしたものの先行きが今まで以上に不安になってきた今日のオレであった。

クロ「どーも、なぜか最近妙な夢ばかり見るクロです」

健人「どんなやつなんだ?」

クロ「知らないおっさんにいきなり切れられてマイチャリ参号を破壊される夢とか、飛行機の中が自分の家の中だとか・・」

健人「ずいぶんと変な夢ばかりだな・・」

クロ「他にもいろいろあったがもうほとんど覚えていない」

健人「夢と聞けばやはりいい夢を見たいもんだな」

クロ「確かにそうなんだがあまり見たことがない・・・次回に続きます」

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