第九話 パーティ!
「うぅ…ユウキさん…ぼくはもっと強くなりたい…みんなを守れるように…もっと…強く…」
「何言ってんのよ…さっきちゃんとわたしを守ってくれたじゃない…!」
アリスはロックを抱き寄せそう言った
ピローンピローン…
うるさいなあ…いいとこなのに…
なんだよこんな時に…
ユウキはそう思いつつ抱き合う二人を眺めつつステータスを確認した
ユウキ 男 20歳
LV 20
HP 200/200
MP 180/200
鑑定5
治癒5
ヒール5
光属性魔法4
闇属性魔法3
水属性魔法1 ←new
HP自動回復 ←new
MP自動回復
消費MP 1/10
獲得経験値7倍
インベントリ
パーティ編成 ←new
ん…? パーティ編成…? ま…まさかこれ!
ユウキはパーティ編成の箇所を指でつつくとアリスとロックの名前が表示された
近くにいる人を感知して表示してるのだろうか
アリスとロックの表示をつつくとチェックマークが入った
「フハハ…ハッハッハッ! アッハッハっ」
いきなりの笑い声にアリスとロックはびっくりしてユウキを見つめた
「ロック! 強くなるぞ!」
ユウキは大きな声で吠えるように言った
「え…でもぼく強い敵倒せないし…ぼく…攻撃魔法もスキルもない…武器もろくに扱えないのに!」
涙目になりそう答えた
「フッフッフッ… ロックちゃん? ロックちゃんよ…自分のステータスを見るが良い」
ロックはステータスを見るも涙でボヤけてよく見えなかったが手で涙を拭って見ると…
ロック 男 15歳
LV11
HP 70/80
MP 5/5
索敵5
ユウキのパーティ加入中(獲得経験値7倍)
「あれ…なにこれ!? パーティ加入中って出てる! しかも経験値7倍って!?」
「あたしもパーティ加入中って表示されてる!」
アリスも驚きの声を上げた
「フフフ…説明しよう諸君! この世界でのレベルアップに必須の獲得経験値は敵に最後の一撃を与えた者にすべて入る。ここまであってるかな? アリ姉!」
「ちょっ! アリ姉って…まぁあってるね」
「ところがだ、パーティ編成というスキルでぼくのパーティに入った場合、今はぼくとアリス、そしてロックの3人が同じパーティだけど…なんと誰が敵を倒しても同じ分だけ経験値が分配されるんだ!」
「え!? 例えばユウキが敵を倒してもユウキだけじゃなくわたしやロックにも経験値入るってこと!?」
「そうだ! これにより攻撃スキルを持たないロックのレベルはガンガン上がっていく! レベル100も夢じゃあない!」
「うわああ…やった! ありがとうユウキさん…」
「それすごいわね…とりあえず王都までの道中で敵倒しながら進もうよ!」
「そうだなアリス、ところでさっきの敵はなんだったんだ?」
「あれはおそらくハイリッチよ。物理攻撃無効の強敵だけどこんな場所にいるの珍しいわね…王都に着いたら念の為ギルドに報告しときましょう」
「ってことはあのレベルの強敵はこの辺にはいないってことかぁ…強いの倒してレベルアップしたかったんだけどなあ」
「王都の近くまで行けば遺跡があるって聞いた事あるわ。なかなかの強敵が出てくるみたいね」
「じゃあ王都で用事すませてから時間あったら行ってみよっか!?」
「そうね、とりあえず王都まで行きましょう!」
ロックの体力が戻るまでその場で休んでた3人はその後意気揚々と王都までこ道のりを進んでゆく