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第五話 カンガルー!

ガーンガーン!!!


突然大きな音が村に響き渡る


アリスはガバっと起きユウキとロックを起こした

「この音…盗賊かモンスターの襲撃! ユウキは自分の世界に戻って…危険だから!」



「ああーん?アリスちゃんよ… 何言ってんの!? 勇者であるこのユウキ様が敵を前にして背を向けるなどと…ありえーん! ありえんのだよアリスくん! アリスを守る騎士として!」

まだ酔いが残ってるユウキは気が大きくなりそう叫んだ


ロック「カッケー!」



3人は表に出ると村中大慌てで男共は槍やらクワやら持って広場に集まっていた


「なにがあったの!?」

アリスは広場にいる村人に聞いた


「盗賊団がもうすぐ来るらしいんだ!数はおよそ30!」


「30ですって!? 大変…!!!」


「きたぞー!!!」

大声がした!


アリスらは村の柵越しに外を見ると門の前に武装した盗賊どもがすでに陣取っていた

柵といっても細い杭を並べただけの簡単なものだ


リーダー風の大男が一歩前に出て大声で叫ぶ!

「この村にある食料をすべてもってこい!若い女もだ!30分だけ待ってやる…持ってこぬなら全てを焼き払い全員消し炭にしてやる!」



「あのリーダーどこかで見たことある…ああ思い出した!王都に行った時お尋ね者のビラに書かれてたやつか!」

村人の誰かがそう言った


「村長どうしますか…!」


「むうう…戦える男の数だけならこっちとほぼ同じだが…」


村長と村人のやりとりが続くが時間だけが過ぎていく



「ぼくがいくよ村長。我が拠点に害をなすやつらを蹂躙してくる」


「ユウキ殿…ジャイアントボアをも倒したユウキ殿が強いとはいえ敵はなんせ数が多い…」


「どの道戦闘になる…行ってくる」


ユウキはそう言うと門の外に出た

「あんたが盗賊の頭か?」


「くっふっふ…泣く子も黙る盗賊団の頭ガンガル様よ」


「武器を全て差し出し命乞いすれば貴様だけは助けてやろうカンガルーとやら」

ユウキはそう言い人差し指を向けた


「なっ…きさまあああ!!! 野郎ども襲え!!!」


「神の光よ… 光の… えっと…思い浮かばん!」

ユウキは指先に力を込め横になぞるように動かした


ビュウン…


指先から伸びる長い光線が盗賊団をなぎ払う


胴体が真っ二つになり崩れ落ちていく盗賊団

ガンガル以外全員崩れ落ちた


「ほう…カンガルーよ 貴様には光属性魔法は効かぬのか…」


「な…なにがおこった…どうなってやがる!!!」

そう叫ぶとガンガルの首にかけてたペンダントが砕け散った!

「これは昔商人から奪った対光魔のペンダント…これでおれだけ無事だったのか…!」


しかしそれには気づかないユウキ

「光属性魔法が効かぬとなると闇属性魔法を試すか」


しばらく詠唱の言葉を考えてたが思いつかない…

もういいや詠唱は!

ユウキは手のひらを上に向け力を込める


「ブラックホール!」


すると手のひらにテニスボールほどの大きさの黒いモヤが現れた


それをガンガルに向け投げつける

ゆっくり黒いモヤが移動してゆきガンガルの足元にフワっと落ちた瞬間、足の先からゆっくり吸い込んでいく


「うがああああああああ!!」


黒いモヤに足を圧縮され吸い込まれていく恐怖と激痛でガンガルは泣きながらもがく


「だ…だずげて…うがああああ!!!」


「助けるだと!? きさまは今まで命乞いする者を助けたことがあるのか?」


バキバキと骨が圧縮され折れる音が鳴り響く

「うっがあああああ…うがあ…」


胸のあたりまで黒いモヤに吸い込まれたところでガンガルは絶命した


「頭だけは残すか… 討伐の証として必要だろう」


ユウキは念じると首だけを残した状態で黒いモヤを消し去った


村の門が開かれ村人たちが歓声を上げ出てきた!


「おおおお! すごい!!!」

「英雄ユウキが悪党を倒したぞー!!!」


「オレがいる限り村に手出しはさせん!」

決めゼリフを言ったユウキは自分で言っときながら少し恥ずかしくなってきて顔を下にむけ苦笑いした



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