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ケース1 女子高校生失踪事件⑱

 ――キーンコーンカーンコーン。

 授業がすべて終わったことを告げる鐘の音が、鳴り響く。

 私は、この瞬間を待っていた。

「里香、遊び行こう」

「冷夏が、奢ってくれるって。本当太っ腹ですごいねえ」

 冷夏と藍子が、笑顔で声をかけてくれる。冷夏、マジか。神か! だが、私はやらねばならぬことがあるのだよ。

「ごめん、今日はパス。埋め合わせは今度するから」

 ちょっと、里香! という声に後ろ髪をひかれながら、私は前進する。

 校庭を横切り、道路へ。速足で歩くが、だあもお、おっそい。

 制服姿で走ると、パンツ見えちゃうかもだけど、知ったことか!

 右、左と曲がり、呑気に寝てる野良猫を飛び越し、おば様連中を追い越したら、さあ着いた。

 心臓がバクバクいってる。……このバクバクは、走ってきたってのもあるけど、どっちかというと、ここに入るのがちょっと怖いからかも。

 私は、目の前にそびえる建物の古びた看板を見上げる。

「魔眼屋、ねえ。比喩でもなんでもなくマジだもんなあ」

 頬を思いっきり叩く。いったーい。ヒリヒリするし、耳はちょっとキーンとした。けど、気合入ったよし。……やっぱり、怖い。

「おい、何をしている」

「ハニャー! ら、来世さん」

 背後を振り向くと、鋭い目つきで来世さんが私を睨んでいた。

 ああ、やっぱり今日も威圧感あるなーって、なんか笑ってない?

「は、ハニャーって、猫でも言わないぞ」

「え、は! 忘れてください。間違いです。来世さんが驚かすから」

 絶対、私、顔赤くなってる。顔全体から熱気が噴き出た感じがするし。

 ……つか、笑いすぎ。こんなにはっきり笑うの初めてみた。んー、やっぱイケメンだなー。目鼻立ちはっきりとしてるし、男の人っぽい匂いするしー。

「おい、妙なことを考えているな」

「え、考えてませんよ。あ、もしかして魔眼ですか? 心読みましたね」

 人差し指を突きつけてやった。けど、彼はそっけない顔で、魔眼屋に入っていった。

 私は慌てて後を追い、ドアを開ける。

「で、仕事が終わったばかりで疲れているんだ。用があるなら今度にしてくれないか」

 開けた瞬間にかけられた歓迎ムードゼロの言葉。ひっどくない。ムッとしたから、意地でも帰らない。私は胸に鉄の意志を新たに、問いただす。

「女子高校生失踪事件。あの事件のからくりが知りたいんです。犯人たちは、あの不気味な画像だけで、どうやってあんなに沢山の女の子たちを集めていたんですか?」


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