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ケース1 女子高校生失踪事件⑬

「……最近の映画はあまり好きじゃないかな。で、その様子だと、元に戻ったんだろう? なら、次は廊下にいる連中をどうにかしないとな」

 あ、そうだ、一瞬忘れていた。

 ドアは軋みを上げ、タンスが揺れ動いている。正気に戻った女の子たちが、必死に抑えているけど、あの様子じゃそろそろ突破されてもおかしくないだろう。

「来世さん、その目でどうにかできないんですか?」

「無理だ。この目は洗脳を解くだけで、あとは光るくらいしか能がない」

 うわ、オワタ。死刑宣告された人ってこんな気持ちなんだろうか? 

 ……でも、せっかく冷夏を見つけたんだから、諦めてたまるもんか。

 決意を新たに、冷夏を見ると、彼女の顔が悪者みたいな笑みでぐしゃぐしゃになっていた。あー、これ絶対ろくなことを思い浮かべなかったな。

 私の予想を現実のものとするように、冷夏は、

「はい、案があります」

 と手を挙げた。

 ※

「くそ、扉の向こうに何かおいてやがるな」

 男たちは、荒々しく息を吐き、扉を睨む。

 まずいことになった。扉の向こうにいる少女たちは、海外の変態たちに売りさばく商品だ。

 万が一傷がつくのはまずい。

「ええい、何をしている。窓から脱走しないように、佐藤と高橋は外から見張っておけ。お前は、一階からハンマーか何かを持ってきなさい。ああ、あの子らは何をしているの? あんたらと一緒で使えないわね」

 ヒステリー気味な女の声に、男たちは嫌そうな顔になったが、ロボットのように言うことを聞く。

 ……仕方ない、仕方ない。だって、この女は使えるから。

 そう言いたげな瞳に、女は気付かない。

「どうした少女らよ。悪魔から逃げるのです。扉を開けてください」

「教主様、悪魔たちが倒れました。今、扉を開けます」

 女は、眉をひそめた。悪魔を倒せと命じたわけではない。洗脳した彼女らは、命じたこと以外しないはずだ。

(持病か? いや、二人ともなんて不自然)

 重たい物を引きずる音が、扉越しに聞こえる。なんにせよ、部屋に入ればわかることだ。

 女は、人差し指を太ももに突き刺すようにトントンと叩きながら、待った。

「こちらです」

 ようやく扉が開かれ、金髪の少女がメイドのような仕草で女を招き入れた。

(この子は、確かメイド喫茶で働いていたとか言っていたな。は、意外なところで役立ったようね。悪くないわ)


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