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ナマクラなのに聖剣なの?  作者: 那園曽 子規
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このスキルの鈍ってなんだよ?

「今レベルって言ったよな?するとアレ?ステータスってあるのか?」


勢い込んで聞く。やはり異世界転生といえばステータスだろう


「もちろんあるよ。見たいの?」


「ああ、是非見せてくれ!異世界転生では必要なものだからな!!」


「何でそんなに鼻息荒いんだよ・・?」


まあ良いけど、といいながら妖精は「個人情報詳細表示インフォメーションビジュアライズ」と唱える


目の前に半透明の板が浮かび上がる。


名前:ハルト・イシカワ

歳 :17

階級:攻LV1

筋力 :A  敏捷力 :S

耐久力:A  知力  :S

判断力:S  魅力  :B

  

属性:火水風土雷光闇無


刀精:??

スキル:刀剣起動

     固有:鈍


「ああ、ヒットポイントとかはないんだ」


「そうだよ。魔力ももちろん晴人は持ってるけど数量表示はないね。ただ概念的にどれだけあるかは実感できるでしょ?」


「うん、なんとなくわかる」


「それでいいんだよ。あとは晴人のレベルが上がっていくと使えるスキルも増えていくからね」


「このスキルのなまくらってなんだよ?」


「えっとね・・」


なぜか言いよどむ刀精


「これはね、相手の剣から刃を奪ってこちら使うスキルなんだ」


「いいじゃないか、言いにくそうにしなくていいよ。すごいスキルじゃないか!」


「そう?えへへ・・でもねちょっと問題があって・・・・」


「問題?」


「そう、今の所は二つかな。一つは通常の剣相手だと奪ったところで刀剣の切れ味は上がらないということ。それに相手が刀剣起動された剣だと逆に晴人のレベルが低いので奪い取り切れないかもしれないってところだね。」


「そうか、でもそれはしょうがないんじゃないか?俺のレベルが上がればいいだけなんだろう?」


「そう言ってくれてうれしいよ。頑張ろうね!」


そういって顔に抱き着いてくる。鼻と口をふさぐな息が出来ん

引っぺがし摘み上げる。殺す機か!


「むー。こんな摘まれ方されるのは心外だよ。レディの扱いなってないんじゃないの?」


「女子だったのか?」


「そうだよ。どう見てもあふれ出す可憐さから美しい女性にしか見えないだろ?」


摘まれながらもポーズを決める刀精。本人的にはセクシー極めポーズなんだろうな


「まあそんなわけわからんことは置いておいて。そういやお前何て名前なんだ?」


「今頃聞くの!?」


ジタバタと文句を言っている。だって聞いてなかったんだからしょうがないだろ


「ボクの名前はムーネナーニモス。良い名前だろ!しっかり覚えなよ」


「長いな、それにそんな姿では似合わないだろ。じゃあ今からお前の事ムーって呼ぶよ」


「こら!勝手に略すなぁ!!」


殴ろうと手足を振り回すが首根っこを掴んで手を伸ばしているのでこちらには毛ほどのダメージもない


すると視界の端に動くものが見えた。

なんだ?黒い・・犬?いや狼か。


「晴人、ブラックファング。魔物だよ!」


「魔物かちょうどいいじゃないかムーの言っていた刀剣起動を試す時だな」


「あ、あの・・こんな時に言うのもなんだけど」


「何だよ?」


「さっき言おうとしたもう一つの問題なんだけどね。奪い取れるのは武器からのみ。魔物の牙や爪なんかはまだ対抗手段がないんだ・・・」


申し訳なさそうに言うムー。


「何だと?じゃあ目下お前は役立たずかよ!」


「ひどいこと言わないで!たまたま今は戦力にならないだけじゃないか!」


「それを役立たずっていうんだよ!」


「むー・・」


膨れててもしょうがないだろ。幸いナイフは二本ある。切り抜けるしかないな


腰のホルスターから二本引き抜き構える。落ち着け。通常の狼と同じ習性なら切り抜けられるはずだ。

ここに来るまではエルグラディアトーレをメインにしていたが。それだけではない。

VR格闘はなぜか猛獣と戦うというコンセプトのゲーム【オーガーワイルドライフ】というものもプレイしていた。

最もそっちの方は幼馴染のミクの方がやりこんでいたんだよね。

とはいえ近場でモーショントレースなんて持っているのは俺以外にいるわけはなく家でしかプレイをしていなかったのだが。


そういやあいつどうしてるのかな


っといかん思考を戻さないと


とまあ原始的武器でクマや虎などを倒すというこのゲーム。当然狼も敵キャラである。

しかも無駄に本物のアルゴリズムを組み込んであり急所攻撃パターンなど本当に人間の脅威としての獣と戦っていたのである


三体同時に向かってくるブラックファング。

落ち着けこいつたちはゲーム序盤の敵。ミクとのタッグ時にはノーミスクリアが当たり前の雑魚だ


人を狙うとき奴らは必ず腕か足を狙う。両脇から来た二匹は俺の腕を狙ってきた。噛みつかれる瞬間に左のナイフで舌を右のナイフでは目を一閃する.一瞬の間をおかず三匹目に回し蹴り。鼻を攻撃は回避できたが掠めただけである。くそ。せめてトレッキングブーツでも履いていたならもう少しダメージを与えられたんだが。


「晴人何でナイフだけで二匹やっつけられるんだよ?」


ムーが感心する声だけ聞こえる、いや呆れているのか?でもどちらにしてもそんなもの見てる余裕はないんだけどね。

こちらを睨み対峙する様に動かないもう一匹。どうするか

突如方向を上げて向かってくる影があった。目を潰した方だ。まだ動けたのかよ。

同時にもう一体も動いた気配がある。躊躇してもどうしようもない。

見えない方にナイフを投擲する。そちらには刺さったけどそれでも知らは回避しかできなくなってしまう。

迷うことなく突進してきた方に躱し馬乗りになる。そのまま裸締めをするしか手が残っていない。

でも四足歩行獣って首は実は急所にならないんだよね。分厚い脂肪と皮で実は構造上最も攻撃の通らないところである。なので締め技がどこまで効くかわからないんだけどもうこれしか手が残っていない


十分ほど暴れられていたが何とかやっつけることができた。気を失ったのかどうかわからないが動かなくなってくれたのでもういいだろう。


「晴人、だいじょぶ?」


フヨフヨとムーが飛んできた。どうやら投げた方のナイフを持ってきてくれたようだ。ありがたいね。


「あれ?結構深く刺さったと思ったんだけど抜けたのか?」


「ああ、抜いたんじゃないよ。見て」


倒れたブラックファングを指さすムー。見ると光になって溶けるように消えていくところだった。


「倒した魔物はマナになり刀精に吸収されるんだ。それがバディである晴人の経験値ってことだね」


「でもそんなんじゃ、倒した証拠にはならないんじゃないか?」


「それは大丈夫。きちんと証拠は残るから。ほら」


小さな宝石のようなものを見せてくる。消えた狼のいたところを見ると確かに同じようなものが落ちている。


「魔石は残るんだ。こいつが証拠ってわけさ。冒険者ギルドでは買取もしてくれてるからこれが路銀になるんだよ」


経験とドロップアイテムってことか。まあだいたいわかったよ


いかがでしょうか?

毎日更新中の拙作

八百万の精霊召喚~異世界神から日本妖怪~

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もよろしくお願いします

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