スキップしたかった
筆者はリケジョに、そんな人類進化論とダーウインについて一応説明した。けれども一方で、進化論だけで片付けてしまうのは少々雑だと自分で思った。何故なら人間も進化論の延長線上にあるとしても、先ず第一にメダカや犬とは明らかに異なるのだから、メダカのメスがそうだから人間の女も見倣うべし、というのは乱暴過ぎる。
次に言いたいのは、現代にもはや男が狩るべきマンモスもいないし、更には女が一人で生きてゆく上に充分に安全な人間社会と文明が実現している点だ。恐竜が闊歩するジュラ紀に生まれたのではないから、進化論全盛期の数億年前の過酷な身の回りとは明らかに環境が違う。
現代にオギャアと生まれた時、危険でない周りを見回してリケジョには嬉しい驚きで、スキップしたかったに違いない。中学時代には崖から服を着たまま徳島の大河吉野川へ飛び込んで泳いでいたと聞くから、田舎っぺとはいえ歓びの程度が分かる。
そんなほがらかな現代に女が生きていく上で、数億年掛けて醸成されたとはいえ「引っ込み思案」の性癖がもし不利に働くとすれば、何とか克服したいと努力するのは決して間違っていない。今の時代でさえリケジョというのは少数派で、この一事を挙げても冒頭の彼女の積極的に生きる姿へエールを送りたいし、彼女が問題を克服したい気持ちも分かる。
(進化論を尊重しながらも)取り敢えずそれを横に置いて、考えてみた:




