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ブレーキ役

 「引っ込み思案」というのは自分に自信を持てないのを意味するが、これは男女とも若い時によくあり、また男よりも女がそうなり勝ちに見える。女の場合会話をする時に、余り意味のない当たり障りのない修辞言葉が多く聞かれるが、無意識に自信の無い自己を秘匿する結果かと疑っている。


 先に「自信満々同士の夫婦」と書いたが、そう肯定しながらも同時に、長年夫婦をやっていて筆者が気付くのは幾つになっても女は(男に比べて)「用心深い・慎重である」と感じる機会が多かった。となれば、リケジョの「引っ込み思案」と言うのは年月を経ても容易に抜けないものかも知れない。


 そんな観察から、女が「引っ込み思案」な傾向にあるのは人類進化的な要素があるのではないかと筆者は考えている。子供を生み育てる立場の性を思うと、警戒心が強く慎重で物怖じするのは女特有と言えるかもしれない。だからと言って、欠点とは言えないし、女が弱いからだとも思えない。

 蛮勇で暴走しがちな夫のブレーキ役にもなるから、慎重で引っ込み思案な女というものが居なければ人類はとっくに滅亡していたかも知れない。引いてはウチの会社も潰れていたに違いない。


 他方で男は余りに用心深いと食料のマンモスを狩れなかったから、男に備わった少々の無鉄砲さ(=「引っ込み思案」の正反対)と攻撃性は、これもまた進化上で当たり前かもしれない。男の冒険好きな特性のお陰で、ウチの会社がそこそこ業界で発展出来たのだと言えなくもない。

 (仮に)父親が娘を見て「お前は引っ込み思案過ぎる、自信を持ちなさい」と叱咤するのは、男のやり方の押し付けだろう。進化論を知らないせいで、早めに滅亡するタイプだ。


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