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気楽だ

 話しが変わるが、修行を積んだお坊さんが偉い事を言う。会社を大きくした偉い人が感心する事を言う。相手が相手だけに、偉いなあと思って人は無条件に聴く。


 けれども、貴方だって八十ともなれば(筆者に限らず)誰しもそれなりの人生を生きて来た訳で、苦労も失敗も適切に味わい、我慢にも耐えて来た。悟ったり諦めたりした事は多かったに違いない。

 考えてもみたまえ、お坊さんが山奥で呑気に修行している同じ時間に、こっちは辛い失業を経験したり、セールスマンとして明け暮れユーザーに売り込みを掛けたり、正しく臥薪嘗胆の苦労を舐めて修行中だった。これらの苦労に否やを一体誰が唱えられようか。


 千日回峰行という比叡山で行われるお坊さんの修行がある。確かに厳しいようだが、そんな苦業をやったり他人の著述した万巻のお経を丸暗記するのは、必ずしも生活に根差してはいない。誰かに迷惑をかける訳ではないから、失敗してもどう言う事も無い。やってもやらなくても良い虚業と言えなくもないから、ある意味気楽だ。

 対して、実業で稼いで生活し家族を支え市井に生きる事のほうが遥かに難しく、そして尊いものだ。実の有る修行だった、と自らの人生を振り返って筆者は思うのである。



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