表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
950/1696

忍者の手裏剣

 次の日、前の日とそっくり同じことが起きたのです。夕方になって、またシャッターを開けてやりました。いや、更にプラスがありました:この日は昼間の実験中に筆者の身の回りを二羽が何回か飛び回ったからです。バタバタするのではなく、スイスイと来るのです。筆者の身体や倉庫の柱にぶつかりそうになると身をひるがえします。女には持てないが、オレは案外と小鳥には持てるんだーーー、と悪い気はしない。もっと持てるかと思って、小鳥が近くに居るときは、手や足を動かすのに意識して鈍重な身動きにしました。


 相手はこっちが年寄りと分かっている風でした。人間社会の場合と似ており、この人間は勘トロでヨタヨタで知能は自分たちより低級だ、と小鳥たちはそう正しく判断したにちがいありません。からかうみたいに、筆者の頬すれすれに空を切ってシュッ!と飛ぶこともありました。危ない!まるで忍者の手裏剣。無論、こんな遊びをするのは二羽の内でメスの方だと思います、何せ筆者はオスですから。

  

 三日目の朝、十時頃に出社してシャッターを開けようしてふと近くの電線を見上げると二羽が2m程の間隔をあけて止まっているではないか。シャッターを開けようと鍵をガチャつかせていると二羽が筆者の周りを交互に飛び交い始め、半分ほどシャッターが上がった時に、案の定二羽がスルリと先に倉庫内へ飛び込んだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ