誰もチエックしない
話を社員のレベルに戻す:
地上の天国みたいなウチの会社で、自由に働きたいと人は思うかも知れない。応募者殺到!? でも、さあそれはどうかな?
実を言えば、今までに(自由なスタイルの会社に)なじめず、辞めていった人が少なくない。多くの人が気が付かないが、「自由に好きなようにやれ」と言われてホッタラカシにされると、戸惑う人が多いのだ。何をどうしてよいのか分からないらしい。
「エッ! 私がやった仕事を後で誰もチエックしないのですか、この会社では!?」と、新人。
「うん、チェックする人手が足りないからね。入社した途端に君は課長みたいなもんで、最終責任者だよ」と筆者。
「ーーーー」
「ーーーー?」
「もし、私がミスを犯して大事になったら、どうするんですか? ウッカリして、もし三百万円の製品を見積書のタイプミスで三円で売ったとしたらーーー、会社は大損害じゃありませんか! 全部私の責任なんですよねーーー、こんなばやい」と、震え声の新人。
「だからさ、大事にならないように慎重に頼むよ」
「でも、人間はミスをしますーーー」
「もしにっちもさっちも行かなくなったら、最後の責任は僕が取るけれどね。なるべくそうならないように頼むよ」と、筆者。




