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けたたましい

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 男女間の対等さや機会均等を強調するあまり、現実を見失った議論が多い。有識者とされる大学教授や専門家(不思議に男が多い)らが、男性学とか女性学とか男女格差などを論じている。如何にも自分たちが女性への先駆的理解者というスタンスだ。欧米に比べて、会社役員の女性比率が低いとか女性の平均給与が低いとか、データを称えることしきりである。


 筆者はそれらのデータや数字を否定はしない。けれども肝心な点が抜けている:男と女は、資質・性質・性癖が同じという誤った前提に立っている点だ。男女が対等というのは、男女が同じという意味ではない。男と女は地球人と火星人位にまるで違う。前提を間違えると、その上に構築された理屈は意味が無くなる。


 違いが故に、男女間で向き不向きや、好きな仕事も嫌いな仕事も異なって当たり前なのに、同じでなければならないと決めつけがちだ。会社の役員数も男女同比率にしないと気が済まないようだが、論理的でない。

 男女間の優劣ではなく、好みの違いを言っている。腹が減って空腹を感じるのは両性で同じでも、中華料理か和食か、食べたいものが違うようなものだ。


 例えば仮に、男が普段から競争に晒されるストレスの多いしかし高い給与の仕事を好み、対して資質に合わせて女が協業を好み競争の少ないしかし給与が低い(競争が無い分、低くなりがちだが)仕事を好むならば、統計を取れば平均賃金が異なって当たり前なのである。給与の数字だけを眺めて、けたたましいのは見当外れだろう。


 会社の役員構成についても同様な事が言える。出世して行くには競争と大きなストレス作業の連続である。女性が競争を好まない資質ならば、結果として役員構成に女性が少数派となるのも、むしろ当たり前である。比率だけを眺めてけたたましいのは、これも見当外れだ。


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