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黒人男と白人女が結婚

 銃の世界で初めて経験した因縁のモリコートと、筆者は何十年振りかで対決を迫られる事となった。多少のためらいと緊張感が筆者の心の隅にあったとしても、不思議ではない:


 接着剤(=摩擦係数が極大)と潤滑油(=摩擦係数が極小)というのは、摩擦係数が正反対の通り、本来機能が「敵同士」の関係。だから二つの業界は縦割りで、しっかり抱き合って交流するなんて思いもよらない。常識の盲点がここにあり、二つを混ぜ合わせた薬剤(潤滑油)が出来るなんて想像すらしなかったのだろうか。


 幸い筆者は(相手が女に限るが)抱き合うのが好きだし、先の氷とアイススケートについて予備的知識があったから、やってみたのである。ロックタイト(=ねじの緩み止めとして最も効き目のある接着剤)とモリコート(=つるつるの油)の二者を1ccづつ同量を取って混ぜてみた。前者は透明でピンク色、後者は真っ黒なブラック色である。黒人男と白人女が結婚するようなもんだなと思った。

 

 混ぜられた二液は派手にやりまくるような激しい夫婦喧嘩も起きず、居てもたってもいられなくなる悪臭も発生しなかった。二者は実に打ち解けた仲となり、「ノーベル賞級」があっと言う間に実現したのである。

 丁度水と粘土が混じったような混合物が出来上がり、つまり何ら危険な化学反応は起きなかったから、ロマンチックな現象を期待した向きには愛想無しであった。



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